【社説】韓半島の運命を左右するトランプ-金正恩会談

【社説】韓半島の運命を左右するトランプ-金正恩会談

2018年03月10日13時48分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓半島(朝鮮半島)情勢が重大な分岐点を迎えている。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が4月末に首脳会談を行うのに続き、トランプ米大統領と金委員長の首脳会談が5月中に実現する見通しだ。韓国戦争(朝鮮戦争)停戦協定当事国である米国と北朝鮮の首脳会談は史上初めであり「事件」だ。北朝鮮の核・ミサイル挑発で軍事オプションにまで言及され、一触即発の対立と緊張の構図だったが、これが対話局面に急旋回し、北朝鮮の非核化を平和的に解決できる突破口が用意されるということだ。1953年に韓国戦争が終わってから65年ぶりの絶好の機会といえる。「後に韓半島の平和を呼んだ歴史的な里程標として記録されるだろう」という文在寅大統領の言葉に同感する。

  昨日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)安保室長は米ホワイトハウスでトランプ大統領に会った後、「金委員長がトランプ大統領に早期に会うことを希望し、これに対してトランプ大統領も5月中に会う意思を明らかにした」と発表した。朝米首脳会談の朗報は戦雲が漂う韓半島には大反転といえる。昨年、北朝鮮が6回目の核実験と米本土到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射をし、米国と北朝鮮の間には武力衝突の雰囲気が形成された。当時、トランプ大統領は「炎と怒り」を警告しながら軍事オプションを排除しないと述べた。実際、ワシントンでは対北朝鮮先制打撃論も広まった。北朝鮮も米国領グアム周辺に対する包囲射撃を検討中だと威嚇した。双方の「言葉戦争」は、今年1月に金委員長が「新年の辞」で「核のボタンは机の上にある」と発言して増幅した。トランプ大統領も「私はより大きくて強力な核のボタンがある」と受け返して危機が高まった。

  このように暗鬱な状況で逆転劇を引き出した文在寅政権の「仲介外交」は評価に値する。文大統領の「運転席論」が通用したようだ。平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)をきっかけにした南北高官級の対話が触媒になった。金委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)の韓国訪問、対北朝鮮特使団の訪朝と金委員長との面会につながり、北朝鮮の意思を打診して米国に伝達するにいたった。

  昨日、ホワイトハウスで鄭室長が韓米を代表して朝米首脳会談を発表したのは「韓半島号」のハンドルを握ったことを傍証している。今はまだ始まりにすぎない。朝米首脳会談が失敗する場合、機会は危機に急変するかもしれない。北朝鮮の非核化過程は険しく難しい。北朝鮮は1次(1993年)、2次(2003年)北核危機当時、国際社会の解決努力をすべて水の泡にした前歴がある。今回、北朝鮮が核実験とミサイル発射を暫定中断すると述べたが、非核化に誠意があるかという点が重要だ。米国をはじめとする国際社会は北朝鮮非核化の条件として「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」を要求している。CVIDは「北朝鮮の核施設および核兵器公開→国際社会の査察および検証→廃棄」の過程を経なければならない。ここには非核化に対する北朝鮮の透明性と協力が必須だ。

  北朝鮮の非核化と併行して北朝鮮体制の安全を保障するための対応措置も容易でない。北朝鮮は米国が提供する防御的レベルの核の傘など戦略資産を韓半島に展開せず、さらには在韓米軍まで撤収すべきという立場だ。実際、朝米間平和協定を締結すれば両国間の敵対関係が清算されるため韓米連合体制が解体する可能性がある。しかし北朝鮮の核能力が完全に除去されない状態で韓米同盟が弛緩すれば、国民の不安感は高まり、安保危機を迎えるおそれがある。北朝鮮が対話に出てきた背景には、国際的な対北朝鮮制裁・圧力が功を奏したからだ。北朝鮮の非核化が不可逆的に達成されるまで韓米同盟を基盤とした対北朝鮮制裁は維持されなければいけない。

  「(北朝鮮問題は)吹けば飛んで握ればつぶれるようで慎重に進めなければならず、ガラスの容器のように扱わなければいけない」という文大統領の指摘は的確だ。北朝鮮の誠意が確認されていない状態で楽観は禁物だ。特に韓国政府が冷静な現実認識なく、北朝鮮の破格的な平和攻勢に興奮したり浮かれたりしてはならない。いかなる突発変数が発生するか分からない。南北-朝米首脳の連鎖会談が韓半島の運命を左右する岐路にあることを直視し、落ち着いて対応する必要がある。
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