【コラム】バケツを蹴飛ばす代わりに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.28 16:22
英単語「bucket」は取っ手の付いた容器を意味する。かつて大人たちが日本式の発音で「バケツ」と呼んでいた物だ。学生時代、さまざまな面白い英語単語を下線を引きながら覚えたが、このような生活用品を英語で何と呼ぶかは習った記憶がない。
この単語を初めて知ったのは2008年に公開された映画『The Bucket List-死ぬ前に必ずやりたいこと』(邦題『最高の人生の見つけ方』)という作品のおかげだ。モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンがそれぞれ演じた貧しい自動車整備工と大富豪が偶然同じ病室に入院することになり、2人は病院のベッドに横になって死を待つ代わりにそれぞれ死ぬ前やり遂げたいことを1つずつ実行していこうと志を一つにする。「bucket list(棺桶リスト)」はそのようなやり遂げたいことを書き留める目録のことを指す。これは「kick the bucket」(バケツを蹴飛ばす)という俗語表現が死ぬことを意味するところから派生した言葉だが、この表現がなぜこのような意味になったのかは明らかでない。中世に死刑囚をバケツの上に立たせて首に綱をかけた後、これを蹴飛ばしたところから出てきたという主張もあるので、それほど美しい由来ではない。