【コラム】安心できる国家、信頼できる国民=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.05 13:22
MERS(中東呼吸器症候群)の波紋は収拾がつかない。韓国内だけでは終わらない。外国人観光客が相次いで予約を取り消している。化粧品・食料品・運送・流通・レジャーの株価も一緒に落ち込んだ。病気の問題では終わらないということだ。一種の災難だ。そうでなくても不安定な景気が再び踏みつけられるのではないかと心配だ。
災難はささいな失敗をきっかけに襲ってきた。だから余計に残念だ。1次検診を行った医師の診断は正確だった。すぐに追跡して遮断したら簡単に終わらせることができたのではないだろうか。ところが防ぐことができなかった。いくら譲歩して考えても未熟な防疫当局の官僚的惰性を恨まざるをえない。しまったと思った時には、管理対象は抑えきれないほど増えていた。
さらに恥ずかしいのは市民の態度だ。1次感染者は行った場所を隠した。隔離対象者は協力せずにこっそり海外に出て行った。また他の隔離対象者は香港のデパートを引っ掻き回した。政府の不十分な管理能力、他の人を配慮しない利己的行動が韓国人の本性のようにふるまった。