韓国企業、中国政府を相手に初の「ISD訴訟」

韓国企業、中国政府を相手に初の「ISD訴訟」

2014年11月08日12時59分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国企業が中国政府を相手に投資家・国家間訴訟(ISD=Investor-State Dispute)を起こし、国際仲裁機関の仲裁手続きが始まった。韓国企業と中国政府の間のISD訴訟戦は今回が初めてとなる。多くの企業が中国に進出し、地方政府の政策変更などで大きな被害を受けている状況で、権利救済を受けられるかどうか注目される。

  中堅建設会社のアンソン住宅産業が仲裁申請を出したところは、世界銀行傘下の国際投資紛争解決センター(ICSID=米ワシントン所在)。アンソン住宅産業は法務法人・太平洋を通じて5月など2度にわたり中国政府に協議要請書を送ったが、応答がないため、直接ICSIDに仲裁申請書を出した。先週この申請が受け入れられ、仲裁が始まった。中央日報が入手した仲裁申請書には訴訟の相手が「中国国家主席・習近平」となっている。

  アンソン住宅産業は2006年、中国江蘇省射陽県にゴルフ場を造成することにした。地方政府は27ホールのゴルフ場建設に必要な土地を提供し、該当地域で他の会社にゴルフ場を認可しないと約束した。同社は1500万ドルを投資したが、土地提供の約束が守られずゴルフ場の規模を18ホールに縮小しなければならなかった。地方政府は中国建設会社が無許可でゴルフ場を造成しても制裁を加えなかった。結局、アンソン住宅産業は120万ドルですべての権利を中国企業に譲渡し、中国から撤退した。予想利益・利子を除いた元金だけで1380万ドルの損失が生じた。2007年に締結された韓中投資保護協定によると、中国政府は韓国投資家の投資および営業活動を保護する義務がある。

  ISDは、外国人投資家が投資誘致国の法令・政策で被害を受ける場合、国際仲裁を通じて損害賠償を受けられるようにする制度。かつて韓米自由貿易協定(FTA)などの推進過程でも毒素条項とされた。実際、米国系私募ファンド「ローンスター」は2012年、韓国政府を相手にISDを提起し、ICSIDで仲裁が進行中だ。しかし今回の中国政府を相手に起こした訴訟で、ISDに対する批判は説得力が落ちることになった。

  今回の訴訟は中国に意欲的に進出しながらも、中央政府や地方政府の突然の政策変更、不利益措置などに苦しむ韓国企業の権利救済通路を開いたという点で意味が大きい。1996年に中国江蘇省南京に工場を建設したクムホタイヤはこの3年間、悩みが多かった。南京政府が2011年、工場の移転を要求しながら、あまりにも少ない補償金額と移転費用を提示したからだ。この問題は7月に習近平主席の訪韓した際、韓中首脳会談を契機に解決のきっかけが生じた。河北省をベースに運輸業をするJ会社は、河北省政府の通行料減免対象から外れ、一時は困難を経験した。

  しかし、別の不利益が懸念され、法廷争いまでいくケースはほとんどない。「関係(人脈)」が重視される中国の「国家リスク」とみてあきらめる企業も多かった。

  ISDを代理する法務法人・太平洋のキム・カプユ弁護士は「外国企業を国内企業と同等に待遇しなければ投資協定違反」とし「今回の仲裁手続き開始で国内企業の被害回復の可能性が高まった」と述べた。産業通商資源部の海外進出統合情報システム(OIS)によると、現在、中国に進出した韓国企業は3575社。
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