韓経:書店街に「東野圭吾ブーム」…村上春樹も抜いた=韓国

韓経:書店街に「東野圭吾ブーム」…村上春樹も抜いた=韓国

2018年01月11日11時18分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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来月28日に公開される東野圭吾原作の日本映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』。
  韓国で最も人気がある海外作家を挙げるなら日本の村上春樹やフランスのベルナール・ウェルベールが思い浮かぶ。だが昨年韓国で彼らよりも多く本を売った著者がいる。日本の推理小説作家の東野圭吾だ。彼の作品販売量を見てみると十分に「興行保証小切手」といえる。昨年の小説部門ベストセラー10冊のうち3冊は東野の作品だった。

  ◇日本小説5冊中1冊が東野作品

  教保(キョボ)文庫によると、昨年韓国で最も多くの本を売った海外著者は東野だ。教保文庫で昨年売れた東野の本は約19万冊。同じ期間に教保文庫で販売された日本小説のうち19%が彼の作品だった。韓国で厚いファン層を確保している村上春樹は昨年話題作『騎士団長殺し』で華麗にカムバックしたが2位の14万冊にとどまった。

  1958年大阪生まれの東野は大阪府立大学で電気工学を専攻した理工系出身作家だ。日本の電子メーカーで働きながら推理小説を書き続けた独特の経歴がある。彼の代表作『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は世界で1000万部以上販売された。日本を代表する推理小説家らしく彼の作品のうち19編が映画やドラマとして制作された。韓国でも『白夜行』『容疑者Xの献身』などが映画化された。

  東野は多作作家の中でも最上位圏に属する。作家生活を始めてから30年間で86冊の本を書いた。このうち72冊が韓国で出版された。多作作家だが作品を出すたびにベストセラーの隊列に上る。先週(先月27日~今月2日)教保文庫の外国小説部門ベストセラー10位圏にも『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(1位)と11月に出版された『君の瞳に乾杯』(3位)、2014年に発表された『仮面山荘殺人事件』(6位)、先月発表された『雪煙チェイス』(10位)の4冊が布陣している。

  彼の作品には着実に売れる「ステディーセラー」が多い。2012年に出版された『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は昨年も外国小説部門でベストセラー1位を占めた。これまで80万冊以上が売れた。来月末にこの作品を原作に制作した映画が韓国で公開され読者の関心を集めている。昨年小説ベストセラー部門10位を記録した『仮面山荘殺人事件』も20万冊以上売れた。

  ◇人間味あふれる推理小説に歓呼

  韓国でとどまるところを知らない「東野ブーム」の答は彼の作品の中にある。韓国では2000年代初めから日本の推理小説がシャーロック・ホームズやミス・マープル、フィリップ・マーロウらに代表される英米圏の推理小説を抜き強さを見せている。叙事構成自体が複雑ながらも背筋が寒くなる奇怪な場面がたくさん出る英米圏の作品よりは社会問題と結びつけて問題を解いていく日本の「社会派ミステリー作品」が人気を呼び始めた。

  『容疑者Xの献身』など東野の代表作を出版した出版社ジェインのパク・ソルリム代表は、「社会派推理小説作家に分類される東野の作品は構造が比較的簡潔でありながら流血があふれる場面もほとんど登場せず比較的気楽に読めるのが特徴。20~30代の女性読者が60%以上を占めるのもそうした理由だ」と分析した。

  犯罪の社会的動機や人間疎外などに食い込みながら人間に対する暖かい視線を逃さないのも人気の要因だ。ポッドキャスト「THE東野圭吾」を運営する成均館(ソンギュングァン)大学のパク・インゴン言論情報学科兼任教授は、「普通の推理小説では『だれが、どのように殺したか』が重要だが東野は『なぜ殺したか』に傍点をつけ犯人にも憐れみをもたせる」と説明した。現代文学関係者は「時間移動、脳科学、死刑制度など力のある素材を使う上に話に無駄がなく速く進みすらすらと読めるのも強み」と話した。

  
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