◆アルバム公開日「非公開」が主流

公開日を明らかにしたがらない理由はまだある。最上級の歌手ＰＳＹや少女時代の場合、アルバム公開日に関連した変数がたくさん出てくる。アルバム公開日をあらかじめ知らせると、ライバル会社・歌手が「一緒にあわせていく」戦略を展開するなど妨害工作を使ってくる可能性もある。これによりプロモーションに支障が出かねないためアルバム公開日をしっかり隠しておく戦略を選ぶ。思いのままに広報・プロモーションをこなせるからだ。ＰＳＹの所属事務所のＹＧ側は、カムバックを控えて社内の取り締まりから徹底していた。ヤン・ヒョンソクＹＧ代表プロデューサーの指示で、新しいアルバム関連のニュースが外部に伝わるのを徹底して禁じた。国内だけでなく海外プロモーションまでかみ合わせて考慮しなければならないだけに、カムバック日程が漏れると被害はこの上なく大きくなる。少女時代もやはり状況は同じだ。アルバム広報に関しては、全体的な日程を徹底的に隠すことが原則だ。広報担当者もやはりカムバックに関連した正確な日程を知らない。

ＳＭ・ＹＧの音源流通に淡々としているＫＴミュージックのある関係者は「少女時代やＰＳＹの新しいアルバムのような場合、私たちも音源流通の日時を知らない。あまりにも大きな会社でプロモーションやメディア広報に自信がある会社だから、カムバック直前に音源流通の日時を知らせるほうだ。大型歌手のカムバックならばより一層そうだ」と伝えた。

韓流アイドルの企画会社広報・マーケティング担当者は「過去には２～３週間前にカムバック予告の報道資料を出して事前の雰囲気をつくるのが一般的だった。だが今は１０日前の公開も早いと考える。最後まで持っていって、さく烈させてこそ広報効果が大きい」と伝えた。さらに「カムバックの日程が先に伝わる“事故”が発生すれば全体的な広報・プロモーションスケジュールがすべてこじれる。ＰＳＹのような世界を相手にプロモーションを行わなければならない場合、より一層そのような問題に敏感にならざるをえない」と伝えた。また別の広報チーム関係者は「日程が先に知られたら、ライバルグループもその日程に合わせて有利にカムバック日程を定めることができる。そんな、互いに顔色をうかがう戦いが激しく展開される」と解説した。


ＰＳＹ・少女時代「極秘カムバック」戦…音源会社・放送局にも秘密！（１）