【コラム】疾風怒涛の大韓民国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.12 13:50
しかしホ教授は問題なく思春期を通過するのはむしろ発達障害の原因になる恐れがあるという点に注目する。思春期を十分に経験していない青少年は成人になった後、アイデンティティー危機に直面する可能性が高いということだ。ホ教授は人生で起こす問題の総量は決まっているという「問題行動総量の法則」を引用し、どうせ問題を起こすのなら青少年の時にするのがよいという。大韓民国が「中2(中学2年)病」をほうふつさせるほどの疾風怒涛の思春期を経験しているが、必須の発達段階として受け止めて無事に過ごせば成熟した先進社会に進入できるということだ。
思春期の青少年に親の役割が重要であるように、思春期を経験している国に重要なのは政界の役割だ。市民の不満と怒りに耳を傾けて傷を癒すのは、政界が担うべきことだ。明日の総選挙で選出される300人の国会議員の役割が重要であり重大である理由だ。しかし選挙過程で表れた旧態から、すでに望みがないという声が出ている。
ホ教授は信じて任せれば喜んで仕事をするのが韓国人だと話す。自分が責任を持って主体的に仕事をしていると感じれば、興味がわいて熱心に働くのが韓国人の特徴ということだ。なら、国会議員の一人一人が楽しみながら仕事ができるよう議員を自由にさせればよいのではないだろうか。結局、カギは大統領が握っている。大統領が国会を「挙手機」と考え、統制と支配の対象と考えれば、今までのようなうんざりとする与野党の極限対決構図から抜け出すのは難しい。大統領の考えを無条件に敬う与党と、あらゆることで足を引っ張る野党の無限対決のことだ。