金融産業は国民が貯蓄した資源を付加価値の創出できる他の産業に配分することによって実物経済の成長を牽引する。金融はまた、独自のサービス産業としても高付加価値を生産する。青年層の希望と熱望に応じる水準の高い雇用を提供できる高付加価値の雇用創出産業であり高齢化と両極化が深刻化している現在の状況で社会セーフティネットの主体として国民福祉に直接的な影響を及ぼしている。したがって韓国経済の再跳躍のためには健全で競争力がある金融産業発展が必須だ。

最近政府も創造金融活性化のための金融革新方案（２０１４年８月）を通じて金融も担保や保証でない創意とアイディア、技術と事業性を見て資金を支援するようにする改善策を発表した。金融会社も民間出資機関との共同出資を通じて技術価値評価投資ファンドを作っている。技術価値評価に基づいて技術力が優秀な企業に投資するファンドだ。まさに金融のサービス化を通じた韓国経済の再点火が始まったのだ。

これからは観光、保育、法律、会計など有望業種の体系的育成を金融面から支援して税制、人材などの支援インフラを拡充する必要がある。また、規制緩和に重点を置いてサービス産業の競争力をより一層向上させなければならないだろう。

総体的に成長潜在力が低下している韓国経済の再跳躍を牽引する新しい成長動力として金融産業が位置づけしなければならない。資金調達問題で潜在力を発揮できない大型設備輸出分野と革新型中小・ベンチャー企業に対する効率的な金融支援がなければならない。進んで実物部門の潜在力を最大限発現させることによって経済活動活性化、雇用創出などに寄与する内容が充実している金融が必要な時だ。

しかしお金と制度が完備していても人が動かなければ効果がない。『国際市場』に登場した力強いトクスのように結局最後は人が答えだ。

キム・スボン保険開発院長


【コラム】金融産業、韓国経済再点火の火種（１）