体は離れているが、弟子に対する思いは変わらない。斗山ベアーズで首席コーチを務めた伊東勤・千葉ロッテ監督（５２）のことだ。

斗山のホ・ギョンミン、キム・ジェホ、チェ・ジュファンは２６日、チームのスプリングキャンプが行われている日本・宮崎で伊東監督と夕食を一緒にした。この席には小牧雄一コーチ（元斗山バッテリーコーチ）も同席した。

久しぶりに会った弟子と師は過去の話に花を咲かせ、意味深い時間を過ごした。会食は伊東監督の誘いだった。千葉ロッテと斗山は２５日に始まった宮崎県主催の「宮崎ベースボールゲーム」大会に参加中だった。対戦表上、両チームの対戦はなかったが、この日の試合が雨天でキャンセルになると、伊東監督は斗山の日本語通訳ファン・イングォンさんに連絡し、選手との食事の席を準備した。ファン・イングォンさんは伊東監督が斗山首席コーチ当時に通訳を担当した。

ホ・ギョンミンは「シーズンの準備で忙しいはずだが、食事の招待まで受けて感謝している」とし「私がシーズン中に苦しんでいる時、伊東監督から助言と勇気を受けた。国は違ってもいつも熱心に選手に接してくれた」と振り返った。

日本の元スター捕手で２００４年に西武監督としてチームを日本一に導いた伊東監督は２０１２年、斗山でコーチを務めた。言葉と国籍は違ったが、斗山にいる間、伊東監督は一つでも選手のために役立とうと努力する指導者だった。

昨年ポストシーズンで活躍した斗山の捕手チェ・ジェフンは伊東監督を「最高の師」に選んだ。チェ・ジェフンは「伊東監督は私に試合の見方から配球ノート筆記法、打者と戦う要領などを教えてくれた。盗塁阻止能力の向上のために毎日のようにきびしい練習もした」とし「伊東監督が最後に『私は行く。有難く、申し訳なかった』と涙を流しながら話した時、私も涙が出た。伊東監督からは多くのことを学び、今でも教えられたことを忘れないよう努力している」と話した。

千葉ロッテの指揮官の現在も伊東監督は斗山関連の情報に関心を見せ、弟子の活躍に喜んでいる。ホ・ギョンミンは「昨年のポストシーズン当時、頑張れというメッセージを送ってくれるほど、私たちに愛情を見せてくれる。情が多く、愉快な方」と語った。