【社説】韓電が過去最大の赤字…それでも脱原発に固執するのか

【社説】韓電が過去最大の赤字…それでも脱原発に固執するのか

2019年05月15日13時54分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国電力(韓電)が赤字の沼にはまった。今年1-3月期になんと6299億ウォン(約580億円、連結損益計算書基準)の営業赤字を出した。1-3月期の実績では過去最大の損失だ。脱原発に原油価格上昇が重なった。韓国水力原子力の理事会が月城原発1号機の稼働を中断していなければ赤字幅もかなり減ったはずという分析だ。当分は韓電が赤字から抜け出すのは難しいとみられる。政府が脱原発に固執しているからだ。原発で安く作る電気は減り、高い太陽光・風力電気は増えている。原油価格も不安定だ。さらにウォン安が燃料費の上昇をもたらしている。このままでは電気料金の引き上げが避けられない。

  突破口はある。公約に縛られず脱原発政策を見直すことだ。決して体面を汚すことではない。世界はいまその道を歩んでいる。フランスは原発縮小計画を10年遅らせた。75%前後の原発比率を2025年までに50%に引き下げることにしたが、これを2035年に先延ばしした。温室効果ガスの排出量を減らすための選択だった。グローバルコンサルティング会社デロイトは「欧州連合(EU)が2050年の温室効果ガス削減目標を達成するためには原発の比率を現在のように25%程度に維持しなければいけない」という報告書を出した。現在の韓国の原発比率(23%)より高い水準だ。福島原発事故を経験した日本は脱原発を覆して原発復活を宣言した。

  韓国政府が再生可能エネルギーモデルとしているドイツでも自省論が出ている。時事誌シュピーゲルは最近、「崩壊した政策、エネルギー転換失敗の兆候」という特集記事を掲載した。「ドイツ国民はエネルギー転換を高く、紛らわしく、不公正と感じている。今は風力発電所を建設したり送電線路を設置したりするのもあちこちで住民の反発に直面している」という内容だった。韓国国内の雰囲気も大きく変わらない。環境を破壊するという理由で太陽光・風力反対デモがあちこちであった。国民は原発を擁護するという事実もいくつかの世論調査で表れた。「脱原発反対および新ハンウル3・4号機建設再開」署名者は45万人を超えた。

  こうした状況で政府が脱原発にこだわる理由はない。それは電気料金上昇というブーメランとなって国民の負担を増やすだけだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は最低賃金について「2020年まで1万ウォンという公約に縛られて、その速度で引き上げられるべきというわけではない」と柔軟な姿勢を見せた。そのような柔軟性と実用に立脚した判断をエネルギー政策でも見せることを望む。
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