【時論】異常な北朝鮮の威嚇(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.05.01 15:37
一つ目は対南圧力用だ。「戦争対平和」論理で韓国の内部葛藤をまた深め、最終的には対北朝鮮政策の転換に導くということだ。北朝鮮は4月11日の総選挙に対して執拗な扇動攻勢を繰り広げたが、結果が期待通りにならず、より強力で刺激的なカードを必要としたのだろう。韓国の国民は韓国哨戒艦「天安(チョンアン)」爆沈・延坪島(ヨンピョンド)砲撃を経験し、北朝鮮の実体をより明確に知ることになった。北朝鮮変数は韓国の政治を揺さぶるほどの威力を失って久しい。にもかかわらず、北朝鮮内部では対南脅迫カードの‘効果’を過大解釈しているのかもしれない。
二つ目、北朝鮮が自ら‘南風’を必要としている状況か、来年の対外関係を考慮した戦略を選択した結果なのかもしれない。4月に経済強国の札を付けることも、軍事強国の祝砲を打ち上げることも、虚張声勢に終わった。世襲権力の脆弱性を隠すために南北関係をかく乱し、拡大再生産された緊張を内部の結束に活用するだろう。どうせ長距離ミサイル発射の失敗で体面が汚し、周辺国の指導者も交代を控えているため、別の瀬戸際戦術として「威嚇能力」を見せるのが有利だと判断しているのかもしれない。北朝鮮がいかなる形態であれ、対南挑発を実際に敢行し、追加の核実験を試みる可能性が大きい理由はここにある。