米国の知識財産権侵害調査によって米中の通商紛争が激化した場合、韓国の輸出も打撃を受けることが分析を通じて分かった。

韓国貿易協会は１６日、「韓国企業は、米国が中国に対して一方的な貿易制裁を講じる場合、中国が強力な報復を行う全面的通商紛争が起きる可能性に留意する必要がある」と明らかにした。協会は、貿易制裁によって中国の対米輸出が減少すれば、最終目的地が米国である韓国の中国向け中間材輸出で被害を受けると予想した。

韓国銀行の国際産業関連の分析によると、中国の対米輸出が１０％減少すると中国の中間材需要下落によって韓国の総輸出が０．２５％減少する。２０１４年基準で、韓国の中国向け中間材輸出のうち７．３％が米国に再輸出された。特に、電気機器、繊維・衣類、皮革などの品目は、再輸出比率が高く、貿易制裁に伴う影響が大きくなると予想される。

協会は「対中、対米輸出の依存度が高い韓国としては、両国の通商関係を綿密にモニタリングし、韓国に対する主要国の通商政策基調に注目して対応していかなければならない」と伝えた。

トランプ米大統領は１４日（現地時間）、米通商代表部（ＵＳＴＲ）に中国の知識財産権侵害など不当な慣行を調査するよう指示する内容の大統領令に署名した。調査の結果次第では、米国は「通商法３０１条」を適用して関税の引き上げや輸入数量の制限など広範囲な報復措置が行えるようになる。