【時論】原子力発電に対する誤解とエネルギー大計=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.06.21 11:08
19日に挙行された古里(コリ)原発1号機永久停止宣言式で文在寅(ムン・ジェイン)大統領は脱原発の出発を宣言した。そして国家エネルギー政策に対する新しい合意を集めていくことを期待すると述べた。この言葉は脱原子力という方向を決めておき、その方向で進行していくのに社会が合意してほしいという注文に聞こえる。ところで大統領の演説内容をよく見ると、脱原子力という方向設定が原子力に関しさまざまな事実が歪曲された状態でなされたということがわかる。
演説に現れた最も代表的な事実歪曲は地震による原発事故があまりに致命的と指摘したことだ。これは福島事故が地震のためだったという認識を基本とする。ところが福島事故は地震ではなく津波のために発生した。東日本大震災の時も地震後に襲った津波で非常ディーゼル発電機が浸水した福島第1原発を除いたすべての原発は安全に管理された。この50年余り世界で580基ほどの原発が稼動してきたが、これまでただの一度も地震により深刻な放射能流出が起きたり致命的なことはなかった。