BBCが注目した韓国の「長寿椅子」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.15 13:07
14日午後、ソウル九老区京仁路(クログ・キョンインロ)27ギル。傾斜角30度ぐらいの坂道だ。この丘の中間にある電信柱に簡単に折りたたむことができる椅子がかかっている。先月、九老区庁が設置した「長寿椅子」だ。横断歩道の信号灯柱と丘の電信柱など計15カ所に設置された。住民のキム・ソヌムさん(73)は「丘を歩いて息がつまったり信号灯を待っていたりする時、しばしば利用している。小さい椅子一つが役に立つ」と話した。
長寿椅子が全国の所々に登場している。ソウル九老区、忠南天安市(チュンナム・チョナンシ)が相次いで設置した。全北南原市(チョンブク・ナムォンシ)も近いうちにこの椅子を導入する。長寿椅子は3月末、京畿道南揚州市別内洞(キョンギド・ナムヤンジュシ・ピョルレドン)に初めて登場した。立って信号を待つのが難しい高齢者が信号無視をして横断することで起こり得る交通事故を予防するという趣旨だ。信号無視をしなければ長生きできるという意味で名前も「長寿椅子」に名付けられた。この椅子は南揚州市別内交番のユ・ソクチョン所長が開発した。数十人の高齢者に信号無視の原因が「立っていると足や腰が痛い」という話を聞いたのがきっかけになった。ユ所長は「長寿椅子がメディアを通じて知らされた後、地方自治体から問い合わせが相次いだ」と話した。