韓経:日米やニュージーランドも一部だけ採択…ILO核心条約批准していない韓国が「労働弾圧国」?

韓経:日米やニュージーランドも一部だけ採択…ILO核心条約批准していない韓国が「労働弾圧国」?

2019年04月16日08時50分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  国際労働機関(ILO)は1919年の設立以降、労働者の権益と労働条件保護に先導してきた。その結果が189の条項で構成されたILO条約だ。条約は核心、ガバナンス、一般条約に区分され、核心条約に核心価値が含まれている。ガバナンス条約は政府政策と行政手続きを扱い、一般条約は一般的労働基準に関するものだ。核心条約は結社の自由、強制労働禁止、児童労働禁止、均等処遇に関する8つの条約だ。韓国は189の条約のうち核心条約8件中4件を含む29件を批准した。

  ILO条約に代表される国際労働基準は韓国と米国、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)にも反映されている。協定当事国は国際労働基準を順守するために努力しなくてはならないという規定がそれだ。劣悪な労働基準が交渉当事国間の公正競争を害してはならないという趣旨だ。強制性はなくても重要性が強調される理由で、労働界、学界、市民社会団体などがILO条約の基本精神尊重を叫ぶ背景でもある。

  だがILO核心条約違反が深刻な国際問題と通商紛争につながるという懸念に対しては反論が少なくない。まず8件の核心条約批准が強制的なのかの問題だ。経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち米国は6件、日本とニュージーランドは2件、メキシコとオーストラリアは1件を批准していない。米国は15歳未満の児童労働禁止条約も批准していない。農業地域で親の手伝いをすることと近所の家の庭の芝刈りのアルバイトを禁止できないというのが米労働法学界の説明だ。

  ILO条約を批准しなければ通商紛争が起きるだろうという見方も誇張されたという指摘が出る。韓国政府と労働界は最近訪韓し条約批准の必要性を強調した欧州委員一行に触れ、条約未批准にともなうEUとの通商紛争を警告した。しかしEUとのFTA文案には「批准義務」でなく「批准努力義務」が規定されているだけだ。欧州委員会のマルストロム通商担当委員が9日に金学容(キム・ハクヨン)国会環境労働委員長と会い、国別の状況に合わせて批准するほかないと言及して「努力」を注文した背景だ。

  ILOは基本的に三者機関だ。議決機関である総会は一般的な国際機関とは違い加盟国の政府代表2人、労働界1人、経営界1人で構成される。当事者である労使が対話と協議で労働基準と規範を立てよという趣旨を含んでいる。経済社会労働委員会労使関係制度慣行改善委員会が今回労働界の主張に偏った公益委員案を出したのはILO精神と合致しない。労使間の意見差と与野党間の立場の差が大きい事案に対し経済社会労働委員会が一方的に議論を押しつけたのとは6月の文在寅(ムン・ジェイン)大統領のILO100周年総会出席を意識したためというのが専門家らの診断だ。
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