【時視各角】金正恩に完敗した「火炎と怒り」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.16 16:44
68年1月、米海軍情報艦「プエブロ号」が北朝鮮によって拿捕された時も同じだ。リンドン・ジョンソン元大統領は「軍事行動」を全く口にせず、電撃的に東海(日本名・日本海)に艦隊と戦闘機100機を送った。同時に、ソ連に「軍事行動が差し迫る」という虚偽情報を流した。それで勝負は終わり。交渉はすぐに妥結した。表現を控える中で交渉力は倍増した。トランプ完敗の理由だ。
暴言対決はトランプの「対北朝鮮カード」が切れたということを表した。逆説的に北朝鮮との協議に入らざるを得なくなった。オバマ政権の国家安保補佐官だったスーザン・ライスが「韓米に核兵器を使わないという確証を得れば、北朝鮮の核保有を容認しよう」と主張した。「戦略的忍耐」の張本人がそのような話を口にするとは腹立たしい。だが、意味深長だ。「次悪」を選択するしかない現実が我々の目の前に近寄っている。韓半島専門家のパトリック・クローニンはトランプがこれまで「その者(he)」と呼んだ金正恩を先週初めて「Kim Jong-Un」という名前で呼んだことに注目する。時が変わっている。