「韓国は客観的に見て８強入りを期待できるほどの戦力だ。準備したことをきちんとすればアルゼンチンに勝つことができる」。

２２日に会った李栄杓（イ・ヨンピョ）ＫＢＳ（韓国放送公社）サッカー解説委員（４０）は楽観的だった。２０日のギニア戦で３－０と快勝したからだろうか。李栄杓氏はためらいなく、２３日午後８時に全州（チョンジュ）ワールドカップ（Ｗ杯）競技場で行われる国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）Ｕ－２０（２０歳以下）Ｗ杯Ａ組第２戦について韓国の勝利を予想した。李氏は「今回の韓国チームは歴代のどのチームよりも完成度が高い。大会を準備する過程でイングランド（欧州）、ザンビア（アフリカ）、ウルグアイ（南米）、日本（アジア）など大陸別予選で優勝したチームに勝った。実力なしに幸運だけでこういう結果は出ない」と強調した。

李氏は２０１４年ブラジルＷ杯当時「人間タコ」と呼ばれた。２０１０年南アフリカＷ杯当時に次々と試合結果を的中させた「占いタコ」パウルにちなんでだ。李氏は当時、結果を偶然当てたのではなかった。徹底的な分析で得点予想選手はもちろん、ダークホースや優勝候補も当てた。

アルゼンチン戦について李氏は「ギニアとの開幕戦よりも良い試合をする可能性がある」と語った。その理由を尋ねると、「２０日にイングランドに０－３で敗れたアルゼンチンの場合、ボール支配率は高かったが、得点に結びつける集中力が不足していた」とし「試合を運ぶ速度が遅いうえ、後ろの空間が広く逆襲に脆弱だった」と説明した。続いて「注意するべきアルゼンチンの選手はトップに入るＦＷエセキエル・ポンセ（２０、グラナダ）。守備型ＭＦ２人と中央ＤＦ２人が見えない四角形を作り、その中にポンセを閉じ込めて試合中ずっと孤立させる必要がある」と助言した。

李氏は韓国のキープレーヤーに守備型ＭＦイ・スンモ（１９、浦項）を挙げた。李委員は「ギニア戦で攻撃と守備の間のバランスをうまく保った」とし「焦りがあるのは韓国でなく初戦で完敗したアルゼンチン。序盤にポンセを集中的に牽制しながらうまく持ちこたえた後、中盤以降、焦り感じ始めた相手が守備に弱点を見せた時に思い切って攻めればよい」と話した。李氏は「プレス」と「逆襲」の２つのキーワードを提示し、「起点の役割をイ・スンモがしなければいけない」と話した。

ＦＷでは韓国代表の最年少チョ・ヨンウク（１８、高麗大）の役割に期待を表した。チュ・ヨンウクはギニア戦で頭脳的な動きで相手のオフサイドトラップを崩した。「両サイドのペク・スンホ（２０、バルセロナＢ）－イ・スンウ（１９、バルセロナ・フベニルＡ）コンビとともに巧みにシュートチャンスを作れば多得点勝利も期待できる」というのが李氏の説明だ。

今大会の優勝候補に李氏は韓国と同じＡ組のイングランドをはじめ、フランス、ウルグアイ、セネガルを挙げた。偶然にも４カ国ともに評価試合で韓国が勝利した相手だ。なら韓国はどこまで期待できるのだろうか。李氏は「競技力では８強の可能性が十分にある。ホーム観客の熱い応援があれば驚くほどのシナジーを出すことができる」とし「韓国チームの戦力は以前より上がった半面、他の優勝候補の競争力は全般的に落ちた。『奇跡』のための条件は用意されている」と語った。