変わらない韓国の安全不感症…都市の中の“セウォル号”があちこちに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.28 11:14
先月初旬、ソウル瑞草洞(ソチョドン)複合型マンション地下1階に入店しているある飲食店。店には表出入口の他に地上1階につながる非常口があった。だが、この非常口は大型ストーブで遮られて使えなくなっていた。ストーブの横の消火栓周辺にはダンボール箱が1メートル以上の高さで積まれていた。火災が起きれば消火栓は使うことができなさそうだった。この飲食店には「非常口障害物積置」を理由に罰金50万ウォン(約4万9700円)が科された。瑞草消防署のユ・ナ消防員は27日、「この食堂だけでなく、歓楽街の建物は火災時の避難通路である階段や廊下にいつも食材を積んでいる」とし「事業主は人一人が通ることができる空間さえあればいいではないかと主張するが、これは非常時における速やかな脱出を阻み、負傷を拡大させる原因になる」と話した。
ソウル消防災難本部が昨年末から3カ月間にわたって市内の大型建物や老朽化マンションのような大衆利用施設1998カ所を緊急点検した結果、このうち17.2%あたる345カ所で計443件に達する指摘(不良)事項が確認された。前年6%だった指摘率(813カ所中49カ所)が今回は3倍近くに増えた。消防災難本部関係者は「都心の中の“セウォル号”があちこちで放置されている」と話した。