【コラム】嫌悪がお金になる世の中=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.21 10:47
嫌悪は猛烈に育つ。これを育てる滋養分は至る所にある。絶望から利己心、生活苦まで。その中で最も大きな理由はお金だ。嫌悪を売ってお金を手にすることのできる最適の時代だ。いわば「嫌悪産業」と呼べる程の勢いで成長中だ。
嫌悪がどうやってお金になるのか簡単に確認できる現場は世界最大の動画共有サイトのYouTube(ユーチューブ)だ。「カカオトーク・ソル(説、経験談・聞いた話を指す新語)」「カカオトーク会話」などのハッシュタグ(#)を付けたチャンネルが雨後の筍のように登場し、Google(グーグル)の収益創出承認を夢見て嫌悪を映し出す。タイトルはできるだけ刺激的な単語で構成してつける。「外国製の車を買ってやったらもう消えろと言う欲深女への逆襲」「高い財布見つけてあげたら持って来いと言うわがまま女」のようなタイトルの動画が再生回数10万~400万回だ。カカオトークで会話のやりとりをするように操作するアプリを使って作った5~6分の粗悪な動画が得ている成果だ。トークチャンネルは1日に通常プラス5、6本をアップロードして各映像に中間広告2~3個を付ける。広告はほとんどの10代・20代男性をターゲットにしたゲーム広告だ。
「ソル」が伝播するコンテンツは単純明快だ。欲張りな女性と善良な男性が登場する。結末はいつも同じだ。権利ばかり主張する各種「~女」たちが最後は罰を受けることになる。報復方法はお金か暴力、2つに1つだ。わがままな女性が見下した人物、謙虚で思慮深い男性がお金持ちだったり力が強かったり、権力を握っていることが後から明らかになる。チャンネル運営者は「情報提供を受けた実話と創作を混ぜている」という説明を付けているが、ユーザーの大半はこれを事実あるいはあり得る現実として受け入れている。報復が刺激的であるほど、「サイダー(サイダーを飲んだようにスッキリするという意味、痛快だ)」というコメントが続く。