【コラム】韓国の太極旗ジレンマ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.02 10:02
ワールドカップ以降、政治集会の現場では、太極旗の役割をろうそくが引き継いだ。ワールドカップからそれほど遠からず発生したミソンとヒョスンの2人の女子中学生事件が契機だった。米軍装甲車にひかれて死亡した年若い少女に対する追慕、闇を照らす希望のメッセージ、非暴力と連帯の象徴という意味が大きかった。ここに文化行事が結びついたろうそく集会は、2000年代の代表的な集会デモ方式としてその地位を確立した。
そのろうそくのあかりが非暴力市民の革命的エネルギーを発している今日、再び戻ってきた太極旗を見つめる心境は複雑だ。国民統合の象徴としての太極旗が特定集団の専有物や政争の象徴のように映っているためだ。さらに、三一節(独立運動記念日)行事で、太極旗の横に大型の星条旗を一緒に掲げる場面は、いくら考えてもナンセンスだ。弾劾反対の意志と誤解されるのではないかと三一節に太極旗を掲げることが敬遠され、光復会が「太極旗の意をき損するな」という声明まで発表する事態にもなった。三一節の市庁・光化門(クァンファムン)集会では、一方は太極旗、もう一方は黄色いリボンをつけた太極旗が登場する場面も演出された。