韓国証券市場「サムスン電子独走」のパラドックス(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.09 11:20
ハイ投資証券のソン・ミョンソプ研究員は「発表以降、外国人の投資が増加しているという点は市場が肯定的に反応しているというサイン」と話した。その他、実績改善に対する期待も反映されたという分析だ。NH投資証券のイ・セチョル研究員は「DRAMとNAND価格の上昇で半導体部門だけで来年下半期から分期営業利益5兆ウォン時代が始まるだろう」としつつ、「モバイルと家電でもプレミアム市場の占有率が高まっており、全分野で堅調な成長を継続するだろう」と話した。ただし、専門家らは証券市場でサムスン電子独走現象が深刻化することについては懸念を示した。
大信証券のイ・ギョンミン研究員は「外国人と機関の需給条件は制限的にならざるをえない」とし、「サムスン電子への傾きがKOSPI(韓国総合株価指数)上昇動力の弱化につながったケースが過去にもしばしばあった」と説明した。韓国証券市場に入ってくるお金は限定されているが、サムスン電子にばかり資金が集まると結果的に全体株価は横ばいしたり下落する、いわゆる「代表株独走のパラドックス」現象が起こるという話だ。実際、今年8月のギャラクシーノート7発売直前にもサムスン電子株価が大きく上がったがKOSPIは2050~2060ラインに留まり、ノート7バッテリー爆発のイシューとともに下落傾向に転じた。