スマートフォン危機脱出の方法をめぐってもまごついている。サムスンは今後開発されるスマートフォンにメタル素材を使うと発表した。だが、メタル素材はアップルのｉＰｈｏｎｅの象徴とも同じだ。さらにパンテックもメタルが代表商品だ。ＩＴ業界関係者は「サムスンがギャラクシーＳ５でたじろいでやや方向を定められずにいる雰囲気だ」と話した。

サムスン電子はひとまず事業構造改革を通じ危機の突破口を探している。これと関連しサムスン電子はスマートフォン、テレビ、冷蔵庫・エアコンをはじめとする生活家電の大きく３つに分かれた完成品事業部を一元化する事業再編案を検討している。巨大市場に浮上したモノのインターネット（ＩｏＴ）時代に遅れを取らないためスマートフォンなどモバイル部門を担当するＩＭ部門とテレビなどモニター機器を担当する映像ディスプレー（ＶＤ）事業部、生活家電（ＣＥ）事業部を完成品事業部としてまとめるという意味だ。

サムスン電子のある役員は「スマートフォンはもうモノのインターネットという大きな分野のひとつにすぎなくなった。事業部ごとに仕切りがありシナジーを出せなくなっているという指摘が多かった」と話した。一方では相対的に後れを取っているシステム（非メモリー）半導体競争力も引き上げる計画だ。まず非メモリーの自社ブランドである「エクシノス」を来月発売する５０万ウォン台のスマートフォン「ギャラクシーアルファ」と９月に発売する戦略ファブレットフォン「ノート４」に搭載する方針だ。

しかしモノのインターネットやスマートホームなど未来の収益源に選んだ事業が年間３億台以上売れるサムスンのスマートフォンのようにメガヒット商品になるかは依然として予断を許さない。サムスン電子関係者は「サムスン電子には多くの牽制と難関を打ち破ってきた危機克服のＤＮＡが刻まれている。第３四半期には在庫とマーケティング費用が大きく減り、スマートフォンなど主力商品の販売も再び反騰するだろう」と話している。


追撃される追撃者…サムスン電子役員が週末返上し非常会議（１）