1カ月以上も長引いたソウル大・黄禹錫(ファン・ウソック)教授チームのヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)をめぐる議論のすえ、われわれが目撃したものは結局残酷な現実だ。05年の論文はねつ造されたものであり、源泉技術の保有さえ疑惑に包まれている惨たんとした状況である。
キム・ソンジョン研究員が帰国し調査を受けており、検察がES細胞の入れ替えについて取り調べる予定だが、事実関係はすでに確認されたのも同然だ。たとえ患者の体細胞をもとにしたクローン胚の存在が確認されるとしても、それに対する科学的信頼は壊された状況だ。