正直さ・配慮を欠く韓国の中学生 “人格危機”

正直さ・配慮を欠く韓国の中学生 “人格危機”

2013年09月23日11時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「友達? 母が必要ないと言っている。勉強さえすればいいと。私もそう思う。どうせ私たちを判断するのは成績だから」(ソウル中浪区A中1年女子)。

  「仲間はずれにされないためには、仲間はずれをしなければいけない。自分が助かるためには、その気がなくても他の人をいじめなければいけない」(ソウル東大門区B中2年男子)

  「対話の半分は汚い言葉。みんながそうだから何とも思わない。親もそうだから、俺たちに何も言えない」(ソウル江南区C中1年男子)

  子どもの人格が問題だ。勉強と成績に踏みにじられ、周囲の人たちへの配慮を欠いている。スマートフォンやゲームなど刺激的な反応に慣れ、感情をコントロールする能力も足りない。多くの子どもが、いつ友達から仲間はずれにされるか分からないという恐れを抱いている。ソウル地域の中学生82人に会い、深層インタビューした結果だ。

  慶煕大と中央日報は6月から3カ月間、7人の教授団(団長チョン・ジンヨン副総長・政治外交学)と中央日報の記者で特別取材チームを構成し、中学生の人格について調査した。家庭・学校を含むさまざまな空間で、優等生からいわゆる“不良少年”まで中学生が似た悩みを抱えていた。中学生は相手に配慮したり協調することに慣れていなかった。夢がなかったり、自分の進路について悩んだことがない生徒も多かった。

  調査責任者のチョン・ジンヨン教授は「子どもだけの問題ではない」とし「成功のためには嘘や便法を大したことではない考える大人の世代の世相、成績に埋没した行き過ぎた競争主義教育が子どもの人格を崩壊させている」と話した。

  中学生の危険な現実は数値にも表れている。人格に対する客観的な分析のため、取材チームは全国16市・道の中学生(2171人)、教師(232人)、保護者(353人)を標本調査した。正直・正義・法遵守・責任(道徳性)と共感・疎通・配慮・協調(社会性)・自己理解・自己コントロール(情緒)など10個の指標別に計30項目の質問・答弁の結果を点数化(満点100点)し、人格指数を作った。

  調査の結果、正直(61.7点)が最も低かった。望むものがあればためらいなく嘘をつく一部の大人の姿がそのまま反映されているという指摘だ。配慮(63.6点)、自己コントロール(64.3点)、法遵守(68.8点)、協調(69.5点)、自己理解(69.9点)など5つの指標も70点未満で低かった。責任感(74.5点)、疎通(75点)、共感(76.4点)、正義(81.3点)の4つの指標は相対的に高かった。10個の指標の平均値は69.8点だった。

  慶煕大のキム・ジュンベク教授(社会学)は「質問で人間として備えるべき基本的な人格や行為様式を尋ねれば、回答が望ましい方向に偏る」とし「この点を考慮すれば69.8は低いレベル」と話した。

  大人が考える中学生の問題はさらに深刻なレベルだった。教師(50.7点)と親(60.5点)がつけた中学生の人格点数は、生徒の評価よりはるかに低かった。

  ソウル蘆原区にあるオンゴク中学のチェ・ドンソン教師(女性、50)は「子どもは自分が損をすることでなければあまり関心を持たない」とし「動画やソーシャルネットワークサービス(SNS)など即時の反応に慣れているためか、人に対する尊重や配慮など深い考えが必要な行動が不足している」と述べた。中学1年の子どもがいるチェ・キョンジュさん(女性、47)は「親があらゆることを準備するので、最近の子どもは責任感が不足し、公衆道徳も落ちるようだ」と話した。

  慶煕大のキム・ビョンチャン教授(教育学)は「以前にも思春期の青少年は疾風怒涛の時期を経験しながらさまよったが、最近の中学生はマスメディアの発達で社会の悪習をより早く知る」とし「正直・配慮・自己コントロールなど、特に不足している品性をまず身につける教育プログラムを準備しなければならず、大人が特にこうした部分で模範を見せる必要がある」と助言した。
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