【社説】「硬貨のない社会」…弱者が疎外されてはいけない=韓国

【社説】「硬貨のない社会」…弱者が疎外されてはいけない=韓国

2017年04月22日13時39分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国銀行(韓銀)が一昨日、「硬貨のない社会」試験事業を始めた。ものを買う時に釣り銭を硬貨の代わりにカードポイントで受けられるサービスだ。コンビニエンスストアのCU・セブンイレブン・With me、大型流通会社のイーマート・ロッテマートに所属する全国2万3000カ所の売り場が参加する。釣り銭は交通カードやメンバーシップカード、携帯電話クレジットカードアプリに積み立てることができる。韓銀は2020年までに薬局などに対象事業場を拡大する計画だ。

  「硬貨のない社会」は「現金のない社会」に向けて進む中間段階だ。毎年増えていた硬貨発行量は昨年初めて減少した。貨幣の電子化が進んでいるからだ。昨年の国内商取引の50%はクレジットカードで行われた。チェックカードまで含めると3分の2が電子取引だ。現金の使用比率は26%へと大きく落ちた。海外旅行に行く時に大量に両替をしたり、外出する時に財布の現金を確認するケースも減った。硬貨を使うところもかなり減った。公衆電話や自販機もカードや紙幣で可能な世の中だ。硬貨発行量を減らせば年間数百億ウォンにのぼる発行費用も減らすことができる。

  しかし経済的な弱者が疎外されるリスクもあるのが実情だ。現金と硬貨を最も必要としているのがこの人たちだ。多くの高齢者とほとんどの子どもは磁気カードがない。電子決済に慣れていない人も多い。「信用不良者」や貧困層は自分のクレジットカードやチェックカードを持つのが難しい。「硬貨のない社会」がこのような人たちに生活の不便を感じさせることがあってはいけない。500ウォン(約50円)硬貨で商売をするUFOキャッチャー店、貯金箱を生産する中小企業など、その影響を心配する供給者もいる。普遍的な電子決済手段のような代案を考える必要がある。

  「現金のない社会」は避けられない傾向だ。通貨政策を担当する韓銀が当然対処するべきことでもある。しかし変化には常に副作用が伴う。副作用が弱者に集中する政策なら急ぐ必要はない。「硬貨のない社会」を急いで拡大したり試験事業を義務化しようとする欲はしばらくは抱かないのがよいだろう。
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