サムスンが今回公開する新技術は電子機器がまずユーザーに反応し、自動でユーザーの好みを反映して行動に移す特徴を持つ。例えば会社から帰り家に近づくと何も命令しなくても室内の照明が点灯して、ロボット掃除機は清掃を中断し、エアコンが作動するなど、家が自ら主人を迎える準備を始める。１月にサムスンが公開したスマートホームサービスが使用者の命令後に電子機器が反応したという点を考えると一段階進歩した技術となる。以前の技術では使用者が「おやすみ」と話すことで室内の電灯が消灯した。また、スマートフォン、ウェアラブル機器とスマートホームとの連動性も最大化した。

サムスン電子関係者は、「スマートウォッチのギアシリーズとスマートフォンのギャラクシーシリーズに搭載された音声認識サービスを通じエアコン、ロボット掃除機、照明などをいつでもどこでも作動させられる」と説明した。

スマートホームを駆動する基本ソフト（ＯＳ）分野にもサムスンは「開放型生態系」を中心にプラットホーム確保に積極的に進んでいる。独自開発中のＯＳ「Ｔｉｚｅｎ」の開発に約１０００人の人材を投じ、現在８０００種類以上のアプリケーションに対応しているスマートシスもこうした目的で買収した。ＩＴ業界関係者は「スマートフォン市場も結局機器よりはＯＳ競争に変わったように、スマートホーム市場も将来はプラットホーム競争力の確保が重要になるだろう。サムスンのスマートシス買収がどのようなシナジーを出すのか期待される」と話した。

サムスンの消費者家電（ＣＥ）事業を総括する尹富真（ユン・ブクン）社長はＩＦＡで基調演説者として参加する。尹社長はサムスン単独ブースのシティキューブ・ベルリンで「スマートホームがもたらす未来の家庭」というテーマで４５分にわたり発表する。


スマートフォンからスマートホームへ、サムスン電子もシフト（１）