【社説】核実験場閉鎖…真の非核化の礎石にならなくては
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.05.14 10:53
北朝鮮が23~25日に咸鏡北道吉州郡豊渓里(ハムギョンブクド・キルジュグン・プンゲリ)の核実験場を爆破し永久閉鎖すると発表した。爆破現場には韓国と米国、中国、英国、ロシアのメディア関係者を招いて見守れるようにするとも明らかにした。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談で合意した「完全な非核化」の意志を誇示する初めての明確な措置という点で意味がある。米朝首脳会談を控え先制的に非核化措置に入ることにより米国から最大限の補償を得ようとする戦術としても注目される。折しもポンペオ米国務長官は12日、「北朝鮮が速やかに果敢な非核化措置を取れば韓国のような繁栄を達成できるよう協力する準備ができている」と述べた。
9日の訪問時に金正恩委員長に「完全かつ検証可能で後戻り不可能な非核化(CVID)をすれば制裁緩和と体制保障に経済補償までパッケージで提供する」と話したという説を後押しする「超大型ニンジン」の提案であるわけだ。北朝鮮の核実験場爆破が米朝間の信頼を積み上げ、ポンペオ長官の提案が実現される礎石になることを期待する。
そうするには進む道が遠いのも事実だ。米国は北朝鮮が非核化を完了すればすぐに前例のない大規模経済支援に出るだろうが、それに先立ち非核化の有無を検証する作業もやはり類例のない強さで実施すると明確にしている。検証能力を備えた他の国々と組んで軍部隊を含む北朝鮮全域の核関連が疑われる施設を抜き打ちで査察する方針という。米国は北朝鮮に核弾頭と核物質、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の相当部分を早期に海外に搬出するようにと要求しており、これを米朝首脳会談の核心議題としようとしているという。