「これからの１０年の変化がこれまでの５０年の変化よりもっと大きいだろう」。

１９９９年にデジタルホームと呼ばれた現在のスマートホームの概念を初めて提案したマイクロソフト創業者のビル・ゲイツが著書『思考スピードの経営－デジタル経営教本』で残した言葉だ。ホームオートメーション技術を搭載した米シアトルの自宅を例に挙げたゲイツは、「すべての家庭にサーバーが構築されている未来の家庭ではコンピュータと家電機器が互いに自動で対話し、家の中のどこでもインターネットに接続することができる」と説明した。

１５年後の２０１４年、グローバルＩＴ業界は「これから１０年の未来」の主役としてスマートホームを挙げている。早ければ３年以内、長くても１０年後にはスマートホームが大衆化するというのが業界の観測だ。市場調査機関のストラテジーアナリティクスによると世界のスマートホーム市場は今年の４９兆ウォン規模から５年後には１１４兆ウォン規模まで成長する見通しだ。年平均では２０％前後の高成長が続く計算だ。

これを受けアップルやゼネラルエレクトリックのような電子メーカーだけでなく、グーグル、クアルコム、インテルなど有数のＩＴ企業がスマートホームの世界標準制定をめぐり激しい主導権争いを繰り広げている。こうした中でサムスン電子はスマートホーム部門で卓越した技術力を誇示し数歩先を走っている。

サムスンは最近２億ドルをかけてスマートホームプラットホームを開発する米国のベンチャー企業スマートシスを買収した。また、サムスン電子は来月にドイツのベルリンで開かれる家電見本市の「ＩＦＡ２０１４」を先端スマートホーム技術の総集合の場として活用し、世界の消費者を相手に積極的な広報活動も行うことにした。サムスンはＩＦＡで位置認識、無人警備サービス、エネルギーモニタリング、音声制御技術の４種類のスマートホーム関連新技術を公開する方針だ。


スマートフォンからスマートホームへ、サムスン電子もシフト（２）