－－韓国では新しく登場した安哲秀（アン・チョルス）候補の影響力が大きい。

「現在の韓国経済の指標や社会的な雰囲気を見ると、安博士がよいからというよりも、現在の与党に対する反感のためと考えられる。誰が野党候補になろうと、同じはずだ。米国もオバマが大統領になった時、ブッシュ前大統領に対する反感が強かったし、誰が民主党候補になるかは重要でなかった」

－－社会的な雰囲気は操作できるのでは。

「不可能だ。個人の信念はそれぞれ違うので分からない。集団行動の場合にも単に個人の合ではないため、予測したり操作したりするのは難しい。操作しようとする試みがあったが、それは２回以上繰り返されなかった。公式がないからだ」

－－歌手ＰＳＹの人気はどう説明できるのか。

「江南（カンナム）を風刺するＢ級スタイルの音楽にこういう呼応をするのは、それだけ韓国社会は不満が多いマイナスの雰囲気という意味だ。『大衆の直観』のフレームで見るなら、景気が良ければこうした人気は不可能だったはずだ」

－－南北関係はどう見るか。

「韓国と北朝鮮は社会の複雑性の間隙が大きい。社会が発展するほど複雑性が上がるが、韓国は高く、北朝鮮は低い。この間隙がさらに広がれば、戦争のようなＸ－イベントが生じる可能性もある。対策は間隙を狭めることだが、自発的に複雑性を低めようとする社会はほとんどなかった」


江南を風刺するＰＳＹの人気、韓国社会にそれだけ不満が多いという意味（１）