ＡＲＴＩＫはこのほかにも開発者に実質的な助けになるソフトウェア、最先端セキュリティソリューション、別途の保存スペース、開発ツールなども支援する。こうした機能を集積したＡＲＴＩＫモジュールを利用すれば、開発者はより速く便利に多様な形態のＩｏＴサービスを作ることができる。実際にＩｏＴサービスを作れる開発ツールの「アルファデベロッパーキット」は３１日に公開される。

ソン社長は、「水不足、大気汚染、交通渋滞、健康など、人類が当面の社会問題を解決するためには互いに協力してＩｏＴを活用しなければならない。サムスン電子はベンチャー企業がＩｏＴにもっと簡単にアプローチできるプラットフォームをさらに発展させていくだろう」と強調した。

米国のＩＴメディア「ＣＮＥＴ」は、ＡＲＴＩＫが他社製品をサムスン電子のソリューションと連結する用途で使われる可能性が高いと予想した。業界でもサムスンがＡＲＴＩＫをさらに幅広く開放してサムスン電子製品だけでなく他ブランドの製品までサムスン電子のＩｏＴプラットフォームに連動させるとみている。まずサムスン電子が事業を拡大しているスマートホーム分野から始まり、これをヘルスケアや自動車分野などに拡大していくという予想が多い。グーグルがスマートフォンの基本ソフト（ＯＳ）でそうしたように、プラットフォームを開放してＩｏＴ生態系の主導権を先取りするという趣旨だ。

一方、サムスン電子は１０万ドルの賞金がかかった「ＡＲＴＩＫチャレンジ」も実施することにした。ＡＲＴＩＫとＩｏＴ技術を活用して水の消費を減らせるアイデアを公募し授賞する計画だ。


サムスン電子、ＩｏＴ統合プラットフォーム「ＡＲＴＩＫ」公開（１）