【社説】どうして国連事務総長を揺さぶるのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.06 14:22
国連事務総長は、自身が属する国や民族を超越して人類全体のために仕事をする人だ。彼が特定国家の政治的理解に関連すれば、総長職の遂行に障害が生まれる。自身の意志とは関係なく、行動の動機に誤解が生じる恐れがある。過去8年間、潘基文(パン・ギムン)総長はこの点について特に留意していたことで評価されている。2011年、彼の再任推薦決議案を提出した人はネルソン・メソネ安保理議長だった。メソネ議長は「潘総長は驚くべき客観性と独立性を維持している」と言及したことがある。独立性に疑問が提起されれば、潘総長は再任が難しかっただろう。潘総長が職務を成功的に遂行していることは、韓国人の次元を離れて全世界的に必要なことだ。
そうした点で最近、韓国政界で広がっている潘基文騒動は、思慮深さがなく憂慮されることだ。東橋洞(トンギョドン)系〔金大中(キム・デジュン)元大統領の旧来の側近ら〕の政治勢力の座長である権魯甲(クォン・ノガプ)新政治民主連合常任顧問は、潘総長の側近といえる人々が、新政治連合に潘総長を大統領候補として迎え入れてもらうことを打診したと最近明らかにした。本当に潘総長が側近を通じてこうしたことをしたとすれば、これは国際的なニュースであり、国連に影響を及ぼす事件だ。ところが潘総長はこれまで自身の「大統領選挙の関連性」について一言も言及したことがない。そして慎重で緻密な彼のスタイルでみると、こうした慎重でない行動をする可能性はほとんど1度もない。実際に潘総長側はメディア対応資料を通じて「潘総長は全く知らず、事実ではないという点を明確に表明する」と話した。