【コラム】青瓦台の「保安客」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.08 16:26
青瓦台は最初から保安客の独壇場だった。門番3人組は賢い下手人だった。青瓦台は彼らが牛耳る宮廷だった。その気勢ほど長官は疎外されていた。朴大統領は長官と会うのをためらった。その実情は明らかになるほど衝撃だ。元青瓦台秘書室長の金淇春(キム・ギチュン)の証言(7日の聴聞会)は驚く。「(対面報告は)何かある時は週に2回ほどあり、また週に一度も(大統領に)会えない場合もある」。金淇春は現政権の代表的な秘書室長(2013年8月-2015年2月勤務)だ。この程度なら権力の自閉状況だ。それともその告白は自身の役割の限界を強調するための意図なのか。そのような姿は過去の政権では想像できない。女性大統領の特殊性を勘案してもそうだ。朴正熙(パク・ジョンヒ)大統領の日程は秘書室長の朝の報告で始まった。その後のすべての大統領の行動も似ていた。
対面報告忌避は権力危機のドラマを作る。2015年1月の大統領の新年記者会見を思い出す。「それ(対面報告)が必要だと思いますか」(笑)。大統領の後ろに鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相と長官らが座っていた。長官らは微笑で応じた。これはそのドラマの決定的な場面だ。その後、大統領と長官の1対1の対面の場はさらに減った。「保安客」は横行した。崔順実は世の中に恐れるものがなくなった。権力の気品は墜落した。