アベノミクス「矢が命中」…強くなった日本(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.12 10:54
日本が金融緩和・財政拡大・構造改革を前に出した「3本の矢」を放って始めた「アベノミクス」が30カ月を経過した。その間、日本経済は「失われた20年」から抜け出し、活力を取り戻している。株価の100%上昇、企業の過去最大実績更新、新規雇用の増加、賃金上昇、12カ月連続の経常黒字が活力の証票だ。過度な円安と無理な財政拡大のために「矢」はすぐに折れるだろうという当初の懸念も薄れた。むしろアベノミクスの細部内容を見ると、低成長の沼であえぐ韓国経済に示唆する点が少なくないようだ。
アベノミクスが3年目に入って力を発揮する背景には、緻密な計画、明確な目標、全面的な景気浮揚措置がある。日本は「失われた20年」に苦しむ間、何度も改革に乗り出したが、沼から抜け出すことができなかった。橋本内閣は沈滞の原因を惰性に陥った官僚社会にあるとみて行政改革をしたが、根本的な体質改善に成功しなかった。小泉改革は郵政民営化に着手したが、まだ当初の目標を達成できず、未完の改革となった。
アベノミクスはこれまでと異なる点が多い。当初から不況の根本原因にデフレを挙げ、正面から勝負した。このために取り出した3本の矢は2013年1月22日に初めて姿を現した。内閣府・財務省・日本銀行(日銀)が発表した共同声明「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について」を通じてだ。日本は金融緩和政策を見せてきたが、今回は消費者物価を2%まで引き上げるという政策目標を明確にしたという点が違う。これに合わせて通貨供給規模が2年で100%拡大し、輸出に翼をつける円安が本格化した。ほぼ同時に放たれた2本目の矢「財政政策」も破格的だった。日本政府は公共事業拡大・緊急経済対策・地域活性化などの多角的な経路を通じて年平均10兆-20兆円を投入中だ。