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【社説】韓中のTHAAD対立、易地思之の知恵を発揮せねば(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.07.17 13:21
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韓中関係が試験台に上げられた。高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓半島(朝鮮半島)配備決定で中国が激烈に反発しているからだ。外交部報道官が配備手続き中断を促すかと思えば予備役将校は「米国と衝突が発生すれば韓国が最初の打撃対象になるだろう」と話す。また、民族主義性向の中国メディアは「THAADを推進した韓国の政治家の中国入国制限」や「THAAD配備地の星州郡(ソンジュグン)との往来断絶」を主張したりもする。

こうした中国の強硬姿勢を見る韓国国民の心境も穏やかではいられない。まず中国の反発が過度どころかあまりに高圧的なのではないかとの不満の声が出ている。中国が果たして北朝鮮の核阻止のためにてこの役割に誠意を尽くしたかという疑いを抱く人も少なくない。もう一方では中国の経済報復を懸念する。実際に中国産ニンニクの関税率を上げたところ韓国製携帯電話とポリエチレン輸入を全面禁止する貿易報復をした中国だ。2000年のニンニク波動は韓国人の胸中にトラウマとして残っている。中国はまた、南シナ海で領有権紛争を起こしているフィリピンや中国の反体制派関係者にノーベル賞を贈ったノルウェーに経済報復を加えたことがある。

 
THAAD配備決定をめぐる両国国民の激昂した反応は逆説的に1992年の修交以降に両国が固めてきた協力的関係から両国の国と国民が緊密な利害関係者として成長したという意味でもある。特に韓国で中国の存在感がめっきり大きくなったということがわかる。過去ならばTHAADに反対する中国の態度程度は韓国の決定に特別な考慮要因として作用しなかったかもしれない。しかしいまは中国の立場を配慮しなければならないという認識が大きくなった。韓国政府が2014年にTHAAD導入の必要性を提起してから導入まで2年の歳月がかかったのもこうした理由のためだ。韓国政界ですら「THAAD配備の有効期間を北朝鮮の核廃棄の時までに制限しよう」という主張が出ているではないか。THAAD配備地域を慶尚北道星州に決めたのもTHAADレーダーの探知範囲が中国内陸に届かないよう配慮した側面が大きい。韓国としては最大限誠意を見せた結果といえる。(中央SUNDAY第488号)


【社説】韓中のTHAAD対立、易地思之の知恵を発揮せねば(2)

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