【社説】米中とかけ離れた韓国政府の北核認識が不安だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.09 10:55
2カ月先に迫った平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)に米国の選手団が参加するかは「未定」という米国側の相次ぐ声は衝撃的だ。波紋が広がると、米国オリンピック委員会が「平昌(ピョンチャン)に選手団を送る」と述べ、韓国の青瓦台(チョンワデ、大統領府)も「トランプ大統領が参加を約束した」と急いで鎮火に動いたが、波紋は容易には収まらないようだ。米国が五輪前後の韓半島(朝鮮半島)状況を「北核の脅威が迫る時期」と見ている傍証と考えられるからだ。一方、ブルックス在韓米軍司令官が最近、極秘裏に米国防総省ペンタゴンなどワシントンを訪問したのは軍事オプション検討のためという話も出ている。
我々が注視しなければいけないのは中国の尋常でない動きだ。吉林省党機関紙が核被爆時の対応要領を大々的に報道したのに続き、昨日は朝中国境地域に中国が北朝鮮難民収容所5カ所を建設する計画という情報が流れた。北朝鮮の突発事態発生を想定したものだ。北朝鮮難民の流入を憂慮する中国が実際に準備作業に着手したのではという観測を呼ぶ。
特に、先月末に米中将官がキューバミサイル危機事例調査を共同で実施したという米メディアの報道は、北朝鮮の急変事態に備えようという米中の共通認識を反映するものとして注目される。北核危機が高まれば米中が両国協力の下で海上封鎖に入り、この場合に発生する韓半島危機状況への対処などを議論したと考えられる。しかし北核危機に対する韓国政府の安易な認識は米中と大きな隔たりがあり心配だ。