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【社説】権力実力者の疑いを解消できなければ積弊清算は成功できない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.20 13:58
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与党の実力者に関連した不正の疑惑が相次ぎ浮上することで現政権の積弊清算の対象と意志をめぐる論議が拡大している。人事請託を名目に金品を受け取ったことがあるというウ・ユングン駐ロシア大使に続き、今回はイ・ガンレ韓国道路公社社長が特定の会社を特別優遇したという疑惑が提起された。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)特別監察班出身であるキム・テウ捜査官は監察報告書で「若者の雇用創出を名目に推進された高速道路サービスエリアのカフェ事業に関連してイ社長がコーヒー抽出器とコーヒー豆などに対する供給権を同じ党出身であるウ・ジェチャン元議員が運営する会社に依頼した」と明らかにした。3選議員出身であるイ社長は金賢美(キム・ヒョンミ)国土部長官の任命推薦を経て昨年11月に任命された。イ社長が2009年、民主党院内代表を務めた時、院内報道官を務めていたウ元議員は選挙法違反など疑いで2012年に拘束起訴されて懲役1年を言い渡された。キム捜査官の報告書は専門性のない政界要人が「キャンコーダ(キャンプ・コード・共に民主党の頭文字)」人事を通じて公共機関長になった時、利権と結び付ける可能性が大きいという側面で波紋を起こしている。知人に太陽光事業を依頼した疑いが持たれていたチェ・ギュソン元韓国農漁村公社社長、法人カード流用の疑いが提起されたキム・ヒョングン・ガス安全公社社長なども天下り人事の後遺症と弊害と見られる。

 
もちろん、イ社長をめぐる疑いに対して韓国道路公社は「該当製品の購入過程でイ社長の強要や介入はなかった」とし「事実の歪曲と虚偽事実の流布を通じてイ社長の名誉を傷つけたことに法的措置を取る」と反論した。青瓦台も「キム捜査官の報告書は既存のマスコミの報道と野党議員の報道資料を書き写して諜報として提出し、一部のメディアは彼の諜報を記事に書くなど振り回されている」と説明した。金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は「なぜ6級捜査官に対して皆自ら級が合わない対立戦線を作るのか理解できない」と話した。

だが、実体的真実を明らかにするのに公務員の階級は重要ではない。6級でなく9級、技能職公務員でも問題提起はできるのではないか。「一匹のどじょう」というなど、キム捜査官をあえて貶めることこそ権威主義政府の振る舞いではなかったか。現政権に批判的な人々もキム捜査官をあえて「義に徹した人」として敬うつもりはないだろう。キム捜査官の暴露が続くと、検察が彼にゴルフ接待をした人々を調査し司法処理を急ぐのは、暴露した彼の口をふさぐのに汲々としたためではないかという疑いが持たれるのに十分だ。

青瓦台と当局はキム捜査官の報告時点などをめぐる不必要な論争をするのでなく、イ社長とウ大使の疑いをきれいに整理できるよう今でも積極的な真相調査を始めなければならない。現政権発足以降相次いだ積弊清算作業で与党の要人が関わった場合はきわめて珍しかった。積弊清算が国民的支持を得るためには、権力の実力者らの積弊にも果敢に真実糾明のメスを入れるべきだろう。公正と定義が空しい政治的修辞にならないためにもそうだ。

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