韓経:韓国の通商外交は「3無」…戦略も、コントロールタワーも、専門家もなし

韓経:韓国の通商外交は「3無」…戦略も、コントロールタワーも、専門家もなし

2018年03月08日10時04分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長(左)が5日、政府ソウル庁舎で開かれた緊急対外通商関係長官会議に出席し、金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官(右)の発言を聞いている。米国商務省と議会、州政府関係者に会うために現地を訪れていた金本部長は急きょ帰国し、6日にまた出国した。
  トランプ米大統領が洗濯機・鉄鋼など韓国の主力輸出品に対する貿易制裁を強めているが、韓国の対応は金鉉宗(キム・ヒョンジョン)産業通商資源部通商交渉本部長を米国に急派して輸入規制措置の不当さを訴えるレベルにとどまっている。専門家の間では「戦略も、専門家も、コントロールタワーもない『3無通商外交』」という指摘が出ている。

  (1)戦略不在で通商圧力への対応見えず

  2月中旬、米商務省が鉄鋼輸入規制案を出すと、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「安全保障と通商を分離する」として強硬対応を予告した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「不合理な保護貿易措置には堂々と決然たる対応をしてほしい」と指示した。しかし通商関連部処の後続措置は出てこなかった。半月余り過ぎた今月5日、金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官の主宰であたふたと対外通商関係長官会議が開かれた。しかし「米国に我々の立場を積極的に説明する」ということのほか、これといった対応策はなかった。

  世界最大の貿易同盟である環太平洋経済連携協定(TPP)にまた弾みがついているが、韓国政府には対応が見られない。日本が主導するTPPは11カ国が8日にチリで協定文に公式署名する。TPP撤回方針を明らかにしたトランプ大統領もまたTPP加入を打診中だ。

  (2)コントロールタワーなく金鉉宗本部長「個人」に依存

  米国はロス商務長官ら政府の中心人物が自ら通商圧力を主導しているのに対し、韓国は次官級の本部長に依存している。

  金本部長は先月25日から今月3日まで米国を訪問し、国家経済会議(NEC)のゲーリー・コーン議長、ロス商務長官らに会った。韓国に多くの農畜産物を輸出するネブラスカ州とテキサス州の知事と面談し、肉類協会・穀物協会・畜産協会代表にも会った。

  金本部長は米コロンビア大ロースクールを出て通商専門弁護士として活動したため、米国に多くのネットワークを持つ。しかし通商懸案に部処全体レベルで対応せず金本部長の「個人技」に依存することに批判的な見方が多い。金本部長の意見を支持したコーン議長が6日に辞意を表明したのも悪材料だ。コーン議長は金本部長と親しく「ホットライン」の役割をしてきた。

  チョン・インギョ仁荷大国際通商学科教授は「韓国の環境では通商を特定の部処が処理するのは難しい」とし「本部長の力だけで処理するには限界がある」と述べた。

  通商外交の一つの軸である外交部が事実上手放し状態である点も深刻な問題として指摘される。チョン教授は「今からでも青瓦台が積極的に動いてコントロールタワーの役割をする必要がある」と強調した。

  (3)通商実務者は長くて3年…専門家育たず

  専門家らは通商機能が外交部と産業部を行き来して通商スペシャリストが育たない「慢性病」による弊害が今回如実に表れたと指摘した。

  ある通商専門家は「米国の通商担当組織である通商代表部(USTR)は大統領直属で人員が300人にのぼり、この中には民間のローファームなどで活動した専門家も多数いる」とし「通商側の仕事をした後、循環で産業エネルギーなどの分野に移る韓国の公務員とは最初からゲームにならない」と述べた。また「韓国の部処の特性上、通商法弁護士など民間専門家を採用するのが難しい構造も問題」と話した。

  産業部の関係者も「韓米自由貿易協定(FTA)改定交渉に行けば、10年前の韓米FTA交渉当時の実務の主役がまだ交渉の主体として出てくる」とし「長くて3、4年の韓国の実務者とは力の差が出るしかない」と指摘した。

  通商交渉本部長を務めたA氏は「朴槿恵(パク・クネ)政権で通商交渉本部を解体したのが専門家が育たなかった原因の一つ」とし「かつて長官級だった通商交渉本部長が今では次官級に下がったが、これを青瓦台直属にして長官級に格上げする必要がある」と述べた。
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