【中央時評】道徳的原則と現実的外交安保=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.15 14:04
最近ある討論会で官界・学界・政界を経験した元大使が話した。韓国の外交安保政策はあまりにも「道徳的原則」にこだわり過ぎているのではないかということだった。北東アジア情勢の激変に「現実主義的」に対応しなければいけないが、韓国の外交安保当局者にこうした認識が見られないということだ。「キッシンジャーのような現実主義的戦略が必要な時期だが、北朝鮮の“誠意”や日本の歴史認識など道徳的な問題に拘束されている」ということだ。
最近、各種会議に行くと、キッシンジャーのような“策士”による外交的突破が必要でないかという主張が少なくない。南北対峙と韓日葛藤のトンネルに終わりが見えないからだろう。キッシンジャーは国際関係で道徳的な原則より、現実的な関係改善を優先視する理論家であり実践家だった。このためキッシンジャーは常に勢力の均衡を重視した。キッシンジャーの持論のように、北東アジアは1972年の米中和解後、一種の勢力均衡を維持してきた。