【社説】現代-北の合意、南北関係転換のきっかけにすべき
現代(ヒョンデ)グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長が金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長との4時間にわたる会談の末、主要懸案に合意し、帰ってきた。現代と北朝鮮・アジア太平洋平和委員会が▽金剛山・開城(クムガンサン・ケソン)両観光事業の再開▽開城工業団地への滞在・通行制限の解除▽離散家族再会事業の再開--に合意したのだ。
李明博(イ・ミョンバク)政権発足後に中断または制限されていた主要懸案を回復する内容である。核とミサイル問題などで停滞しつづけたこれまでの南北関係を振り返ってみる場合、せっかくの希望的なニュースだから、ひとまず耳寄りだ。今、会談の結果が今後、南北関係の発展的な解氷につながることを期待したい。
しかし、これら諸懸案は民間レベルの合意で解決できる懸案ではない。大半が南北当局間の協議と合意が必要とされる懸案だ。これについて政府も「肯定的に評価する」と表明し、会談の結果に対し、当局レベルから取り組む意向を示した。北朝鮮は今回の合意を現代グループへの「恩恵措置」に包装したが、よく見極めれば「北朝鮮の方式で韓国に対話を提案したもの」と解釈できる余地が多い。