<取材日記>牛ふん洗礼弾浴びせられた消費者の選択権

<取材日記>牛ふん洗礼弾浴びせられた消費者の選択権

2007年07月16日14時41分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「まったくもう…韓国産牛肉を買うお金のない人は牛肉を食べるな、というのか。上道洞(サンドドン)からバスで来たのに…」。13日ソウル中区蓬莱洞(チュング・ボンレドン)ロッテマート・ソウル駅支店で会った主婦イ・ヨンスク氏(60)は激怒していた。

  韓米自由貿易協定(FTA)に反対するデモのため、当分米国産牛肉を販売できない、という店員の説明を聞いたからだ。13日、流通大手に初めて登場した米国産牛肉。3日間の供給拡大を通じて確認できたのは、安価な牛肉を求める消費者の欲求が噴出している、とのことだった。

  15日現在、デモ隊の阻止により米国産牛肉の販売を一時中断した店舗は、ソウルのソウル駅支店・永登浦(ヨンドゥンポ)支店、京畿道安城(キョンギド・アンソン)支店、忠清北道清州(チュンチョンブクド・チョンジュ)支店なと7店。ロッテマートには「米国産牛肉をなぜ売らないのか」と抗議する電話が殺到している。

  ロッテマート側は「止むを得ない状況なのでご了解を」と顧客を説得し、もみ合いのすえ事故でも起きるのではと心配しなければならなかった。残り46の売り場では米国産牛肉があっという間に売り切れになった。13日以降の3日間19.5トン、総4億5000万ウォン(約5400万円)分が売れた。前週同期に売れた輸入肉類の販売高の3倍にあたる。

  初めての引き渡し分40トンのうち冷蔵肉10トンはすでに売り切れた。冷凍肉も100グラムに1350ウォンのロース向けや3250ウォンのカルビは多くの売り場で売り切れになった。大体の場合、韓国産牛肉の半額で、豪州産よりは約25%が安かった。永登浦支店でカルビ300グラムを購入したソン・ソクチョン氏(73、登村洞)夫婦は「久々に孫においしい牛肉を食べさせるつもり」と喜んだ。

  米国産牛肉の登場で、これまで輸入牛肉市場をほぼ独占してきた豪州産牛肉の値段も下落し、消費者の選択肢も増えた。競合会社の成功を受けて、すぐに措置を取るはずのEマート・ホームプラスがためらっている。デモ隊を恐れているからだ。Eマート関係者は「輸入物量は確保しておいたが、ロッテマートのような事態が懸念され、雰囲気を見守っている」とした。

  韓国の畜産農家を心配し、米国産牛肉が安くても購入しない、という世論がある。BSE(牛海綿状脳症)をめぐる議論で、依然として米国産は安心できない、という消費者も小さくない。そうした自由があるのと同じく、3年7カ月ぶりにもう少し安い牛肉を買えるチャンスを得た消費者の「選択の自由」を牛ふんの投てきなどで奪っては困る。
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