ビットコイン狂風…韓国で特に過熱している理由は

ビットコイン狂風…韓国で特に過熱している理由は

2017年12月08日16時07分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
comment
0
share
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixi
写真拡大
ビットコイン狂風…韓国で特に過熱している理由は
  会社員のチョンさん(34)は3月、職場の同僚の勧めで暗号通貨ビットコインへの投資を始めた。今までチョンさんがビットコインに投入した金額は最初の投資金2500万ウォン(約260万円)を含めて計7000万ウォンほど。ビットコインの相場が急騰し、このお金は1億8000万ウォンに膨らんだ。チョンさんは「ビットコインに8、9カ月間投資し、過去8年間の職場生活で貯めたお金よりも多い収益が生じた」と話した。

  しかし副作用も少なくなかった。いつもビットコイン相場を確認し、投資家のコミュニティーから最新情報を得ようとするため、会社の仕事に集中できなかった。上司からは「ビットコインに気を取られて会社の仕事を副業と考えるくらいなら辞表を出しなさい」という言葉を聞いた。ビットコイン相場は急騰落を繰り返して時々刻々変わるため、随時確認することになる。

  チョンさんの日課はこうだ。午前6時ごろ起床すると、ビットコイン相場を確認する。出勤中にもスマホを放せない。昼休みには同僚と食事をする代わりにオンライン掲示文を確認して情報を集める。

  業務中にも相場を随時確認し、退勤後にはすぐに家または近くのカフェに行き、暗号通貨を研究する。取引時間が定められた株式市場と違い、暗号通貨は24時間取引されるため「中毒」になりやすい。暗号通貨の相場が急騰し、チョンさんのような「暗号通貨ゾンビ」が増えている。年初まで100万ウォン台だったビットコインの相場が10倍以上に値上がりし、多くの人々が暗号通貨投資に飛び込んでいる。

  ビットコイン投資ブームは世界的な現象だ。しかし特に韓国では「過熱」している。ブルームバーグ通信は7日、「韓国ではビットコイン投資ブームが広がり、一種の『グラウンド・ゼロ(核爆弾の爆心地)』になった」と伝えた。投資ブームの過熱で韓国でビットコインは最近、国際相場より最高23%のプレミアムがついた価格で取引された。暗号通貨取引所によると、7日午後6時現在1ビットコインの国内価格は1919万ウォンで、世界平均相場(1643万ウォン)より約276万ウォン高い。

  これは韓国内の取引量が多いからだ。暗号通貨情報会社コインマーケットキャップによると、6日の世界ビットコイン取引全体の21%が韓国ウォンで決済された。韓国が世界経済に占める比率は1.9%にすぎない。「韓国が自分の階級(力量)を超えるパンチを振り回す」(punches above its weight)とブルームバーグは伝えた。

  ニューヨークタイムズも4日(現地時間)、「世界で暗号通貨投資ブームが韓国ほど大きく生じているところはない」と報じた。また「韓国の人口は米国の6分の1にすぎないが、ビットコインなど暗号通貨の韓国ウォン取引額はドル取引額よりも多い」と伝えた。米国・中国のようなところで暗号通貨市場が数年かけて徐々に成長したのとは違い、韓国市場は1年前から急激に成長したという点も指摘した。

  韓国で特に暗号通貨ブームが起きている理由は何か。パク・ソンジュン東国大ブロックチェーン研究センター長は「周囲に暗号貨幣で大きな収益を出した人が現れ、それを追う『同調現象』が生じている。一方では長期低金利時代を経て、一般庶民の立場で投資するところがそれだけ不足しているという意味」と述べた。

  地政学・文化的要素のためという見解もある。ブルームバーグは「北核リスク、大統領弾劾事態のような政治的混乱を経て、韓国人は国内投資の代わりにどの国でも取引できる『無国籍』性格の暗号通貨投資を好む傾向が表れた」と分析した。

  韓国人のハイリスク・ハイリターン投資性向も関係があるとみられる。ブルームバーグは「韓国では以前から株式連係派生商品が好まれ、2011年に政府が市場を規制するまで世界で株式派生商品取引が最も活発だった」と伝えた。

  専門家らは暗号通貨の「投機性」に懸念しながらも、ブームは簡単には消えないと分析している。パク・センター長は「政府が暗号通貨分野に積極的に介入し、関連法と制度を整備する必要がある」と述べた。香港の暗号通貨取引所ゲートコインの関係者は「韓国でビットコインが過度に多く取引されるのを勘案すると、早期に解決方法を出す必要がある」と話した。

  政府は暗号通貨を通じた資金募集(ICO)を禁止したのに続き、今月初めに暗号通貨の主務部処を金融委員会から法務部に変更して対策の準備に動き出した。政府の基本方針は暗号通貨を投機手段と規定し、規制に傍点を打ったとみられる。これに関連し、第4次産業革命時代の核心技術価値である「ブロックチェーン」を基盤とした暗号通貨を投機手段と規定し、規制一辺倒に流れる動きに懸念の声も出ている。
【今日の感想】この記事を読んで・・・
興味深い
悲しい
すっきり
腹立つ
役に立つ

今日のイチオシ記事