外から中からサンドバッグになった韓国の銀行(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.06 11:02
昨年韓国の金融持ち株会社11社の当期純利益は2兆3480億ウォン(約2473億円)。2年前の6兆6024億ウォンから3分の1に落ち込んだ。1998年の通貨危機後に合従連衡を通じて規模を拡大し金融大国の尖兵になると心に決めたが結果は惨憺たるものだった。政権ごとに掲げた「アジア金融ハブ構想」が恥じ入るほどだ。韓国の銀行の海外収益比率は5%にもならない。第1四半期基準で最も高い新韓銀行でも6.5%にすぎない。ウリィ銀行は4.1%、国民銀行は2%にとどまった。銀行の総資産に対する海外資産の割合も昨年6月末基準で4.3%にすぎない。延世(ヨンセ)大学のチョン・グァンウ客員教授は、「韓国の産業のうち最もグローバル化されていないのが銀行産業」と話した。なぜこうしたことになったのだろうか。
対外的には世界的な低金利基調が足を引っ張った。銀行の本業は預金と貸し出しだ。顧客から安く資金を調達し安全ながらも金利を高く払える企業や個人に貸し出して金を稼ぐ。ところが世界的な超低金利基調が長期化したため預貸金利差は縮小するほかなかった。銀行の収益性を示す代表的な指標が純金利マージン(NIM)だ。預金と貸し出し金利差に債券運用利子を含んだ指標だ。過去3%台と安定的だったNIMは最近1%台に落ち込んだ。NIMで預貸差益が占める割合は90%に達するため、銀行としては低金利による収益性悪化に対応するカードがなかった。