【コラム】平壌共和国と「ヘル朝鮮」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.27 13:41
脱北は答にならないだろうか。金儲けのために中朝国境を越えたりソウルに行くのはさらに考えにくくなったという。4年前に金正恩体制が発足し脱北者に対する取り締まりが厳しくなった。会寧住民は「あちこちに設置された渡河防止用カメラがいちばん恐ろしい」と話した。動線を追跡し手助けした人まで捕まえるという。最近では川の水中にも特殊感知器を設置したといううわさまで出回っているという話だ。中国も鉄条網を細かくして取り締まり網を強化した。昨年韓国に入国した脱北者数は20年ぶりに月平均100人未満に減ったのもこうした事情のためという。統一部の集計によると金正恩執権直前の2011年に2900人だったのが半分になった。会寧の住民は「金正恩が出てきてから生活が改善され脱北が減ったというのはここの実情を知らずにでたらめを言っているもの」と話した。ソウルに行くのは二の次で、中朝国境への道が閉ざされているという話だ。
こうした実状は北朝鮮の官営宣伝媒体が主張してきた姿と大きな違いがある。執権5年目に入った金正恩第1書記は平壌(ピョンヤン)に年間を通して稼動が可能なウォーターパークを作った。乗馬クラブとゴルフ場が作られ、江原道元山(カンウォンド・ウォンサン)近くには12個のスロープを持つ馬息嶺(マシクリョン)スキー場を作った。平壌の大同江(テドンガン)のほとりに昨年11月に完工した高さ210メートルの銀河住商複合マンションは2015年までに世界で建設された高さ200メートル以上の建物106件のうち71位になったというのが外信報道だ。