【時論】「コリアパッシング」のリスクが大きくなっている(2)

【時論】「コリアパッシング」のリスクが大きくなっている(2)

2017年07月17日11時09分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  第二に、「北朝鮮の非核化に向けた包括的解決策摸索」を通じて文在寅式の「ツートラック(Two Track)」政策を宣言したということだ。文大統領のツートラックは2005年9月19日と2007年2月13日の6カ国協議合意、昨年2月中国の王毅外交部長が提示したツートラック〔韓半島(朝鮮半島)の非核化と米朝平和協定交渉の並行)の延長線にある。文大統領の構想が革新的な理由は北朝鮮体制の保障を通じて安保ジレンマを解消するということと同時に、米朝・日朝関係の正常化によって平和体制を構築するという具体的実行構想が含まれているためだ。一つ懸念されているのは北朝鮮の非核化を北朝鮮の核凍結や暫定中断(moratorium)でなく「北朝鮮核の完全な廃棄(dismantling)」と定義しており、金正恩委員長が受け入れ難いのではないかということだ。ウィリアム・ペリー元米国防長官とシグフィールド・ヘッカー博士は北朝鮮の核水準はすでに高度化・精密化・軽量化して「廃棄」するには手遅れており、最善策は北朝鮮核を凍結させた後徐々に南北、米朝関係を改善して北朝鮮が核を自ら廃棄するように誘導しなければならないと主張した。この主張が現在の実現可能な最善案だと考える。

  ところで、文大統領が7月6日、韓国主導の対北朝鮮政策の初作品としてベルリン構想を発表する2日前に金正恩委員長は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する先制的応酬で文大統領の対北朝鮮構想の意欲を下げた。金正恩が打ち上げた火星-14型は射程距離8000キロメートルで米アラスカに到達ことができるミサイルだ。ICBM発射は基本的に米国を狙った金正恩委員長の挑発だ。金正恩委員長は「通米封南」という金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓をそのまま実行している。金正恩委員長は韓国の対北朝鮮主導を認めず、米国と両国間対話で問題を解決しようと挑戦状を出している。自然に北朝鮮問題は韓国主導でなく米中、米露、米中露間の強大国外交の戦場になっている。実際、ミサイル発射後、米財務省をはじめとする強硬派はセカンダリーボイコットをはじめ、強い追加制裁を試みたが、中国習近平は「北朝鮮は中国の血盟」という表現で米国の制裁努力に冷水を浴びせた。プーチンのロシアは国連の対北朝鮮制裁決議案を頓挫させた。

  文大統領のコリアイニシエイティンは始めるやいなや、再び強大国外交(plurilateralism)に回帰する兆しを見せて肩身が狭くなっている。しかし、再び「コリアパッシング(Korea Passing、韓国排除)」に戻らないため、文大統領は米国主導の制裁に賛成しながらも「制裁のための制裁」には反対し、北朝鮮を対話テーブルに引き出すための制裁でなければならないということを明確にする必要がある。また、中国とロシアのために対北朝鮮制裁は今まで作動したことがなく、今後も作動する可能性はより低いという事実を理解させなければならない。さらに、北朝鮮への攻撃オプションは韓半島(朝鮮半島)を再び戦場にするため、どんなことがあっても許せず、平和的な北朝鮮の非核化原則を守らなければならないとトランプ氏を説得しなければならない。

  イム・ヒョクベク/高麗(コリョ)大政治外交学科名誉教授

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