【社説】犬の複製と生命倫理

【社説】犬の複製と生命倫理

2005年08月04日20時52分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  ソウル大の黄禹錫(ファン・ウソック)教授チームがまた気炎を吐いた。 今度は世界初となるクローン犬に成功する快挙を成し遂げた。 施設や研究費規模など先進国に比べて劣る研究環境を克服しながら、相次いだ成功を収めている黄博士チームには激励と拍手を送りたい。

  クローン犬は、単純に人間の周辺にいる動物を複製したという次元以上の意味を持つ。 これまでクローン化を試みた動物のうち、複製が最も難しいとされた犬の障壁を、韓国科学者らが乗り越えたのだ。 クローン羊ドリーを誕生させた英エディンバラ大のウィルムット博士も「犬の複製は動物クローン研究で最も大きな事件」と評したほどだ。 いまや韓国は胚性幹細胞(ES細胞)に続き、動物の複製でも世界先頭圏に入ったのである。

  クローン犬の成功は、昨年初めから相次いで出てきている黄教授チームの世界的研究成果とかみ合い、韓国科学の地位を押し上げる促進剤の役割をしている。 その間、韓国科学者らがサイエンスやネイチャーなど世界超特級科学ジャーナルに論文を発表する度に受けてきた蔑視を考えると感慨深い。 双方が黄教授チームの研究成果を掲載するために競争しているというのだから、一方では誇らしい。 生命工学界の世界的巨頭である米ピッツバーグ大のジェラルド・シャッテン教授、ウィルムット博士らの韓国訪問も頻繁になっている。

  しかし一方では心配もある。 米国やイタリアなど他の先進国は、生命倫理意識のためこの分野に飛び込むことをためらっている。 こうした点で、われわれは技術が進んでいると、ひたすら自慢することはできない。 高難度の動物複製技術がヒトクローンにつながるかもしれない、という生命倫理学界の憂慮も考えなければならない。 技術はずっと進歩する。 倫理や価値がすべて考慮されるわけではない。 過去の核爆弾に見られたように、科学は善と悪をある瞬間、手のひらを返すように覆すこともある。 ヒトクローンに目を覆い、前方だけを見て進むクローン技術なら、人類は破滅するしかない。
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