「時間・速度制限のない」非核化日程の前で道を見失ったトランプ大統領
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.07.19 09:37
北朝鮮の非核化日程に関連してトランプ米大統領が連日、後退する発言をしている。トランプ大統領は17日(現地時間)、「北朝鮮の非核化に時間・速度制限はない」と公言した。米朝接触の前提と見なされていた早期非核化を入れた日程でこれ以上は北朝鮮に圧力を加えないということだ。韓国戦争(朝鮮戦争)米兵遺骨送還にこだわって非核化日程を後回しにしたという懸念が太平洋を挟んで韓米両国で出ている。
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスでプーチン露大統領との会談の結果を説明し、「北朝鮮と議論が進行中で、非常にうまくいっている」とし「我々は急ぐ必要がない」と述べた。続いて「制裁は維持されていて、人質は送還され、9カ月間にわたりロケット発射もなかった」とし「北朝鮮との関係は非常に良いので、どのように進んでいくか見守る」と話した。トランプ大統領は「我々は時間の制限、速度の制限がない」とし「我々はただ過程を進んでいるだけ」という表現も使った。トランプ大統領は18日午前にもツイッターに「急ぐことはない」と強調した。その一方で逆風を意識したかのように「(北朝鮮に対する)制裁は続いている」と付け加えた。「北朝鮮には大きな未来があるはず」という言葉とともにだ。16日のFOXニュースのインタビューで非核化交渉について「我々には時間があり急がなくてもよい」と述べたが、今回は「非核化は時間制限がない過程」と定義し、さらに後退した発言だ。
当初、ホワイトハウスはこのような態度ではなかった。強硬派のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は今月1日、北核、弾道ミサイル、生物・化学兵器プログラムについて「1年以内の廃棄を考案した」と断言した。ポンペオ国務長官が直ちに否認したが、これは北朝鮮への圧力の程度を調節するレベルだったし、ホワイトハウスの内心は非核化速度戦だという見方が多かった。しかしトランプ大統領が相次いで非核化日程を認めない発言をし、非核化は米朝交渉が長く続く塹壕戦になる可能性が高まっている。