【時視各角】朴槿恵はなぜ朴正熙に追いつけないのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.04 16:19
人事も同じだ。朴正熙時代の人事原則は軍隊時代に身についた均衡と牽制だった。純血主義と同種交配を防ぐために地域配分と相避制度を徹底的に適用した。同郷出身の長官・次官は絶対に禁止させ、機械的に不偏不党人事が実現した。これに比べて朴槿恵大統領は言論懇談会で「内閣と青瓦台の改編はない」と一線を画した。一言で内閣と青瓦台の参謀陣に何の問題があるのかという判断だ。しかし権力の刀という検察総長と警察庁長官が大邱(テグ)青丘高出身で、国税庁長と監査院事務総長も大邱の同窓だ。青瓦台民情首席秘書官と公正取引委員長までがTK(大邱・慶北)一色に染まっている。「手帳人事」どころか「町内人事」レベルだ。世宗(セジョン)市のセヌリ党総選挙支持率が28.6%に終わったのも、公務員の相対的な剥奪感のためかもしれない。
親朴(朴槿恵)派の金在原(キム・ジェウォン)議員は「朴大統領は父の名誉回復のために政治をする」と証言したことがある。しかし朴大統領の「マイウェイ」が父の名誉にはむしろ毒となるかもしれないという不吉な兆候が世論調査にちらつく。朴正熙元大統領の好感度はいつも圧倒的1位だった。しかし李明博(イ・ミョンバク)政権の「朴正熙コスプレ」の逆風で2010年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と好感度が近づいた。ついに今年4月には完全に逆転した。リサーチビューの歴代大統領好感度調査で盧武鉉(39.1%)-朴正熙(29.4%)の順になったのだ。