中国僧侶が東南アジアへ…注目される仏教覇権の野心
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.09.20 10:53
今月初め、中国安徽省の九華山では世界最高の地蔵菩薩像が一般公開された。台座を除いた仏像の高さだけで99メートルにもなる。米ニューヨークにある自由の女神像(46メートル)やブラジル・リオデジャネイロのキリスト像(39.6メートル)に比べて2倍以上高い。金35キロをメッキに使用するなど、制作費だけで600億ウォン(約55億円)以上も投入された。この巨大な仏像を見ようと、中国各地から2万人以上が訪れた。
社会主義国家の中国で仏教はどの国にも劣らず重視され、急成長してきた。「99メートル仏像」は仏教の地位を表す象徴的な例だ。中国政府も江沢民時代以降、支援と投資を惜しんでいない。文化大革命当時に破壊された寺院も次々と復元され、僧侶も今は元老扱いを受けている。世界仏教フォーラムなど国際行事も開催している。
中国政府の積極的な仏教支援には国内外的な要因が作用していると、専門家は分析している。何より西洋の宗教であるキリスト教とは違い、仏教は中国の伝統文化遺産と密接に関係している。パーリ語経典、サンスクリット語経典、チベット語経典とともに中国語経典が4つの仏教経典として認められるほどだ。北東アジアの禅仏教の宗主国も中国だった。