文在寅政権、金正恩のマイウェイに困惑、米国の対話気流は肯定的(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.22 13:03
北朝鮮が文在寅政権との南北関係最初のボタンを誹謗モードでかけることになったのは労働党の対南戦略家らの失望感が作用したものと分析できる。昨年末の朴槿恵政権の国政介入問題とろうそくデモ、大統領弾劾と大統領選挙につながる緊迫した状況の中で北朝鮮は「文在寅当選」に格別に力を入れてきた。保守指向の候補をまとめて非難しただけでなく、国民の党の安哲秀(アン・チョルス)候補の支持率上昇にも警戒心を見せ扇動と誹謗を浴びせた。文在寅候補が金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の「暖かかった南北関係」を復活させることを北朝鮮は希望したものとみられる。米国と国際社会の対北朝鮮圧迫ムードの中で韓国の新政権が北朝鮮の酸素呼吸器の役割をすれば良いという期待もあったかもしれない。「核開発が米国の脅威からわが民族を守っている」という詭弁で一貫してきた北朝鮮の立場では文在寅政権の対応が気に入らないものになるほかない。
◇断固とした対北朝鮮言及、新政権の戦術的布石
もちろん北朝鮮が文在寅政権に対する期待感をひっこめたのではない。対南誹謗主体を労働党の下部組織であるアジア太平洋平和委員会名義とすることで格を下げ、態度変化を促す探索水準にとどまったのもこのためとみられる。何よりA4用紙3枚分の非難談話で文大統領の名前を直接名指ししていない点が目を引く。今後対話の糸口が見つかる状況を念頭に置いた布石という話だ。