文在寅政権、金正恩のマイウェイに困惑、米国の対話気流は肯定的(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.22 13:03
最初の出会いはとてもぎこちなかった。一方が相手を「敵」と呼ぶとすぐに「愚かな醜態」として怒りの反応が出てきた。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足から10日ほどの間に起きた南北関係1次探索戦の話だ。発端は17日の文在寅大統領の対北朝鮮発言だ。就任後初めての官庁訪問に国防部を選んだ文大統領は「韓国軍は敵のいかなる挑発も容認せず、敵が武力挑発を敢行するならばただちに強力に報復できる意志と能力を持っている」と明らかにした。北朝鮮を敵と名指ししただけでなく「報復」という表現まで使いながら対北朝鮮対応態勢を軍に注文したものと解釈された。
こうした言及は予想外だった。新政権は北朝鮮との対話と交流協力に重点を置いて出発点に立ったという点からだ。文大統領も大統領選候補時代から李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)政権9年間の南北関係冷却と対北朝鮮政策でのいわゆる「積弊」を洗い落とすという立場を強調してきた。何より北朝鮮を敵と特定して話したのは意外だ。文大統領は候補時代にテレビ討論会で「北朝鮮は主敵か」という保守派候補らの質問に「大統領として話す言葉ではない」と回避するような姿勢を見せた。その後金正恩(キム・ジョンウン)政権をかばっているという攻勢に苦しめられなければならなかった。ところが就任第一声で北朝鮮を懲らしめるべき敵だと指摘したのだ。